わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

心理発達

心の回復期で起こりがちなこと

人生の長きに渡って「自分には生きている価値がない」だとか「自分さえ我慢すればそれでいい」等と思ってきた方が、カウンセリングを通して、少しずつ自分を認め、受容できるようになってくると、ある時期突然に、「今までずっと我慢して生きてきたのだから…

『汝、星のごとく』は愛着の傷を抱えた子どもたちを精緻に描いている作品です

ちょうど1か月ほど前、凪良ゆうさんの『星を編む』という小説(写真:左側)を購入しました。 星を編む 作者:凪良ゆう 講談社 Amazon その日は出先でご機嫌だったのと、たまたまふらっと入った本屋さんだったせいで、気が大きくなっていたのか?この本の他に…

愛着障害と心の傷を理解する

昨日は1日、精神科医である高橋和巳先生の講座に参加していました。初めて参加したのは確か2019年の秋だったと思うので、かれこれお世話になって6年ほど・・になります。 大人の愛着障害 ――人生を縛る心の傷 (ちくま新書) 作者:高橋和巳 筑摩書房 Amazon 子…

一周廻って・・・

「一周廻って、佐藤さんでした・・・」 これ、先日、久しぶりにセッションに来られたクライエントさんにつぶやかれた一言でした。(笑) 個人的に興味が湧いたので、この”一周”の詳細について伺ったのですが、なるほど・・と思いました。 実は、この手の感想・…

愛着の回復ってらせん状

長期で継続セッションをしていると、一見、過去と同じような局面に遭遇することがあります。今日のセッションでもそんな場面がありました。クライエントさんご自身もそれには気づかれたようで、「これ、前にも佐藤さん、おっしゃってましたよね?」と言葉に…

10月から再び大学へ

先月、「10月からまた忙しくなります」と書いていたかと思うのですが、今日はその理由をお話ししようと思います。 hanahiroinoniwa.hatenablog.com 一足早く、インスタでは告知していますが、10月から再び大学で学ぶことになっています。何を学ぶのかという…

”答え”を急ぐ心と自律神経の関係

今年の春頃からだと思うのですが、「自分の悩みや心のもやもやを、Chat GPTに相談しているんです」というクライエントさんが増えてきたように感じています。 私自身も、とっ散らかった思考を整理するための”壁打ち”相手として、Chat GPTを使っていますので、…

断れないあなたが楽になる ― 手帳を持たないという選択

「今度、〇〇があるんだけど、来ない?」 そう訊かれて、本当は行きたくないのに、目の前の人の勢いに押されて思わず「行きます」と答えてしまった…そんな経験はありませんか? ママ友とのランチ会、お世辞にも親しいとは言えない知人からのお誘い・・などな…

不安にのみ込まれそうになった時の対処法

昨日の夜は、ベリーダンス教室のスタジオハフラで、出演者ではなかった私は、珍しく動画撮影を頼まれて現場に参加していました。 今回のハフラは、これまでのハフラとはちょっと違って、有料でお客様を呼んで生徒さんが踊るという本格的な場だったんですね。…

悩みの解決とは悩みが消滅することではありません

最近、この記事をきっかけに傾聴セッションへお申込みくださる方が増えてきました。 hanahiroinoniwa.hatenablog.com 心理カウンセラーの傾聴を受けるのが初めての方もいれば、これまでに何度かセラピストのセッションを体験されてきた方もいらっしゃいます…

補足【読書の楽しみ方】

前回の『読書の楽しみ方』という記事を読んでくださった方から、こんな質問を頂いたので、今日は補足の記事を書きたいと思います^^。 hanahiroinoniwa.hatenablog.com 。 みゆきさんがおっしゃる、「嫌いな点というのは、世の中に自分が改善したいという形…

読書の楽しみ方

最近、購入した本 あなたは月に何冊くらい本を読んでいますか?私は、月によって差があるものの、(暑くて外出が及び腰になる夏は多い傾向^^;)、平均して13冊~15冊くらいといったところでしょうか。年間にすると150冊~180冊くらいとなります。ジャ…

カン・ファギル 『大丈夫な人』の裏テーマ”自己愛性パーソナリティ障害”

大丈夫な人 (エクス・リブリス) 作者:カン・ファギル 白水社 Amazon 韓国の小説家の作品を、最近、立て続けに読みました。いろいろな国の小説の翻訳本に8月は触れたのですが、韓国の作品が、圧倒的に読みやすいのはなぜだろう?文化的に親近感があるというこ…

チェ・ウニョン『明るい夜』の裏テーマ”母子間愛着”

今日は本のレビューを書きたいと思います。ご紹介するのは、こちら・・・ 明るい夜 ものがたりはやさし 作者:チェ・ウニョン 亜紀書房 Amazon チェ・ウニョン著 『明るい夜』です。 簡単にあらすじをご紹介しますと・・・ 主人公は、離婚を機にソウルの生活…

「飽きる」というスキルについて

「興味を持って始めても長続きしない」「中途半端な自分に罪悪感を感じてしまう」「ある時ふっと飽きてしまう」 そんなお悩みを持っているクライエントさん、実は少なくありません。 そして、そういうクライエントさんのお話を丁寧に聴いてみると、実際には…

アセチルコリンと副交感神経 ― 食事からできるサポート

今日の午前中のセッションでお会いしたクライエントさんは、もう長いお付き合いの方。私の数々の講座も受けてくださっていて、自律神経についてもかなり詳しくなられています。しかも栄養学を学ばれているので、私があまり明るくない分野について、逆に教え…

あなたの「笑顔」は大丈夫?

先日、たまたまおすすめに出てきたYouTubeの「公開人生相談」のような番組を見ました。登場していたのは、30代くらいの美しくはっきりものを言うセラピストと、40代くらいのクライエントの女性。 動画のコメント欄を眺めていると、ほとんどがクライエント女…

なぜ、インナーチャイルドを癒そうとしても癒されないのか(回答編:有料記事含)

このところ、傾聴セッションにお申し込みをしてくださった方が、”こちらの記事についてお話を聴いてみたくて”・・と立て続けに仰るので、これはそろそろ詳細をしっかり言語化しないといけないタイミングなのかも?と感じました。 ↓ ↓ ↓ hanahiroinoniwa.hate…

「何を話したら良いか分からない」も大切なあなたのニーズです

お盆休暇明け・・本日は休み明け最初のセッションでした。 これまで「性格」のせいにしてきた、自分ではどうにもならないと思っていた謎の”生きづらさ”。これらが実は、自律神経が「自分というシステム」を守るために発動していた自然な反応だったと理解でき…

【業務連絡です】セッションの夏季休業のお知らせ

明日10日からしばらくの間、夏季休業に入ります。それに伴い、メールの返信等が遅くなる可能性がございます。クライエント様にはご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承くださいませ。 ブログの更新がこのところ間遠になっており、ご心配の声を頂いております…

いじめは空気からはじまる

先日、お子さんが学校でいじめにあってるのではないか?という懸念を抱えたお母様の傾聴セッションを行いました。自分自身のことならどうとでもなるけれど、子どもの人生は代ってあげられない、それが何より辛い・・と、涙ながらに訴えていらっしゃり、聴い…

ASDの人にも共感性はあり、同じ特性を持つ他者にはより共感しやすい

私が5年以上に渡って傾聴と支援について学んでいる精神科医の高橋和巳先生が、来月の始めに本を出版されます。専門家向けに書かれている本ではありますが、当事者の方が読まれても、新しい視点を貰える本だと思われます。 大人の愛着障害 ――人生を縛る心の…

目的地がバラバラだった話

海の日の3連休、我が家は日曜日に、以前から行ってみたかった八王子にあるカフェ”パペルブルグ”さんにお邪魔してきました。 東京の絵になる店 ぴあ Amazon こちらの雑誌でも、堂々と表紙を飾るだけあって、その場でゆったりと呼吸をしているだけでも、心身…

これって恐らくIFS(内的家族システム療法)で行うことと同じです

日中、屋外を歩くことが憚られるような暑さが続いていますね。海の日を挟んだ3連休が終わりましたが、子どもたちは夏休みに突入・・ということで、お昼の献立などに、頭を悩ませているお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?^^; 私はというと、夏…

やりたいことは、自分のためにやった方がいい!

先日、父の介護のために帰省したときのこと。 脚を揉んでいると、父がふと口にしたのです。 「本当は、事務職じゃなくて、エンジニアになりたかった・・・」 父は、精密機械を扱う大手メーカーで、総務や人事の仕事をして定年まで勤め上げました。まじめで責…

「できないけど、好き」〜ハフラを終えて〜

先日、無事にベリーダンスのスタジオハフラを終えました。 人生初のグループパフォーマンス人生初の豹柄衣装人生初のウィッグ人生初の頭にコブラ人生初のクレオパトラメイク と、あまりの初めて尽くしに、我ながらどうなるのか?だったこの3ヶ月でした。 う…

身体に刻まれたトラウマは、身体で癒える

いよいよ夏のハフラ(ベリーダンスの発表会)が今週末に迫っており、昨日の午後は同じステージで踊る仲間と立ち位置の確認とターンや移動のタイミングなどを練習してきました。 そう、今回は、前回のソロ出演とは違って、グループパフォーマンスのプログラム…

「身体を通して、自分を取り戻す」〜療育整体と固有受容感覚の話〜

今日は、療育整体の松島眞一先生の勉強会に参加してきました。学んだことを振り返りつつ、私が日頃感じている「固有受容感覚」の大切さについて、少し書いてみたいと思います。 療育整体 勝手に発達する身体を育てよう! 作者:松島眞一 花風社 Amazon ◆ 固有…

「1日1万歩」って本当に健康にいいの?

いま、私の住む国立市では、タニタの歩数カウントアプリを使ったヘルスイベントが開催中です。歩いた分だけポイントが貯まり、地域通貨と連携してちょっとしたお得感も。健康にも財布にも優しい取り組み…もちろん私も参加しています。 でも、ここでちょっと…

【家族の春】寝たきりだった父が、4年ぶりに外出した話

今日は少し前のお話を書いておこうと思います。 今年の春、我が家にとって忘れられない出来事がありました。それは――寝たきりだった父が、4年ぶりに外出し、家族揃ってお花見ができたことです。その日の様子は、Instagramには投稿しました。 この投稿をInsta…