
先日、父の介護のために帰省したときのこと。
脚を揉んでいると、父がふと口にしたのです。
「本当は、事務職じゃなくて、エンジニアになりたかった・・・」
父は、精密機械を扱う大手メーカーで、総務や人事の仕事をして定年まで勤め上げました。まじめで責任感の強い人です。
でも父の弟や、親戚のいとこたちは不思議と皆エンジニアばかり。(実は祖父も飛行機を造る工場で工場長をしていました。)弟はカメラ会社になんと高校中退で就職!のちにカメラのエンジニアとしてアメリカに渡り、会社を辞め、現地で独立して大成功。
いとこもカメラ会社の技術者として頭角を現し、今では知る人ぞ知る写真家として活躍しています。
そんな背景があるからこそ、父の「エンジニアになりたかった」という言葉には、いっそう胸に迫るものがありました。
「でもな、長男だったから。じいちゃんやばあちゃんを養わなきゃならなくて、給料の良い事務職を選ぶしかなかったんだよ」
そう続ける父の横顔を見ながら、私は思いました。
この人は、人生で一度も「自分のやりたいこと」を本気で選びとった経験がないのかもな・・、と。
だからこそ、私たち子どもたちの「やってみたい」「挑戦したい」という気持ちを、「やってみろ!」と背中を押したり、心から共感できないのかもしれない・・・と。
そんな父に私は思わず言いました。
「お父さん、今からだって遅くないよ。そりゃ、身体に限界はあるかもしれないけど、きっと今のお父さんにだって、できることがあると思う。何かやってみたいことはないの?」
けれど、返ってきたのは、キレて怒ったような声。
「そんなのあるわけないだろ!無理に決まってる!この身体を見てみろ!」
すーーーーーん・・・
……正直、そのときはがっかりしました。
ああ、この人の人生って、なんてつまらなかったんだろう――そんな言葉が、心をよぎってしまったのです。
そこで私はつい、こんなふうに言い返してしまいました。
「お父さんにとっての“やりたいこと”って、結局、今こうしてお母さんや妹や私を縛って自由にさせず、我儘を通すことなのかもしれないね。それを自分の意思で選んでやってるっていうなら、それもひとつの人生かもしれないね!いいんじゃない?!だったら、私は受けて立つよ!」
あとで思い返して、自分でも「なんてきつい娘なんだろう」と反省しました。
でも、同時に強く思ったのです。
――「〇〇のためにやりたいことができなかった」なんて、私は言いたくない。
自分の人生の最期に、父のような言い訳をしたくない。
今の父は私にとって、反面教師なのかもしれません。
だから私は、どんなに小さなことでも、「やりたいこと」はやっていこう。誰かのためと言うさももっともらしい理由で諦める前に、まずは自分のために「やる」を選ぼう。
そう強く、心に刻みました。
春から身近な人の「死」が続いていることもあって、自分の今後の過ごし方を振り返る時間が増えているのかも知れませんが、あなたもどうか、限りある時間の中で、やりたいことをやる人生を選んでくださいね。
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
ありおりカウンセリング
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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