わたし歩記-あるき-

あなたの未完了の物語を身体アプローチと対話で再編集する心理カウンセラー のブログです

「飽きる」というスキルについて

 

 

「興味を持って始めても長続きしない」
「中途半端な自分に罪悪感を感じてしまう」
「ある時ふっと飽きてしまう」

そんなお悩みを持っているクライエントさん、実は少なくありません。

 

そして、そういうクライエントさんのお話を丁寧に聴いてみると、実際にはその都度の学びや知識は十分に深く、決して表面的なレベルにとどまっていません。むしろ私の方が学ばせていただくほど専門的な理解を得ていらっしゃる方がほとんどです。

 

 

 そんな私自身も似た傾向があり、長い間「続かない自分」に悩んでいた時期がありました。(このブログでも、過去に書いたことがありましたよね?)転機となったのは、原始反射や感覚統合理論の研究会で依存症外来の臨床医の先生から伺った一言でした。

 

 

「“飽きる”というのは、人間にとって非常に重要なスキルなんです」

 

 

乳児期の「飽きる」経験と発達

私たちは乳児期に、ある特定の動きを飽きるまで繰り返すことで、人生をサバイバルするために生まれつき備わっている原始反射を徐々に統合していきます。

 

赤ちゃんのハイハイやズリバイがそれに当たります。

 

そして、その“動き”をやめるきっかけになるのは「満足感」と言われています。

 

つまり、

  • 飽きる=満足

  • 飽きない=まだ満足できていない

と捉えることができます。

 

この視点に立つと、長く続けられることは「身体がまだ十分に満足していないから継続できている」とも言えるのです。

 

「身体経由の満足」と「思考経由の不満足」

ここで重要なのは、その「満足感」身体を通じて得られたものかどうか という点です。

 

赤ちゃんがなぜ、毎日、毎日、繰り返しハイハイやズリバイが出来るかと言うと、その動きが自分の身体にとって”心地好く”、”楽しい”と感じられるものだからです。

 

「このハイハイ、めっちゃ自分にとって有益だからやっとこ~」

 

って思考しながらハイハイしている赤ちゃんって多分いません。単純に、全身が心地よいからしているのでしょう。

 

 

身体的な感覚に裏打ちされた「もう十分やった」というサインがあるからこそ、人は安心して次の興味に移ることができます。

 

 

一方で、思考だけで「まだ足りない」「もっと続けなくては」と感じ続けてしまうと、身体はすでに“飽きている”にもかかわらず満足できない状態が続いてしまいます。これが進むと、依存症のようなかたちで「やめられない」状態に結びつくこともあります。

身体感覚の「快・不快」が健全に育まれる機会が乏しかった愛着のトラウマや不全感を抱えている方が、「依存症」になりやすい理由は、これです。

だからこそ、セッションでは、しつこいくらいにこの身体感覚を繋ぎなおす・取り戻すワークを行っているのです。(しつこいでしょう?嫌になるよねえ・・ごめんなさいね。でも、究極の癒しの入り口はここなの!涙)

 

 

「飽きること」は安心のサイン

ですから、自然に「飽きる」ことができるというのは、身体が「十分に満たされた」と教えてくれているサインでもあります。

 

 

私たちが抱く「飽きっぽさ」への罪悪感は、視点を変えれば「満足の証」であり、次の学びや成長へと移行する健全なプロセスだと言えるのかもしれません。

 

 

 

きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

ありおりカウンセリング
写真家・認定心理士,産業カウンセラー

さとうみゆき

 


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