わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

グリーフケア

親の看取り以前に愛着の問題を解決しておくことの意味

Fujifilm X-T5 with nokton35mm f1.2 父の介護のために定期的に実家に帰省するようになってから、以前にも増して思うのは、わたし自身の愛着の不全感を、本格的な看取り以前に解決出来ていて、本当に良かった・・・と言うことでした。 親を看取った後のグリ…

傾聴ってなんですか?

Fujifilm X-T5 with nokton35mm f1.2 以前、Twitter(現X)で、知人の公認心理師さんが、 「人の話を聞くだけでお金をいただけるなんて、カウンセラーって美味しい仕事だよね」 と友人から言われちゃった・・と、呟いていたことがありました。 確かに、傍目…

父の教え

Fujifilm X-T5 with fujinon XF35mm F1.4R 父を看ていてつくづく思うのは、人間と言うのは最後の最期まで、 「自分は愛されていた」「自分には愛される価値がある」 という証を集めずには居られない生き物なのかもなあ・・・ということ。 だけど、大なり小な…

同じようでいて、まったく違うこと

Fujifilm X100Vで撮影 父が入院してから1ヶ月になります。入院した当初は、口から食事を摂ることができなかったために、あとどれぐらい命がもつかは、本人の気力次第だろうと言われていたのですが、昨日、つけっぱなしにしていた点滴がはずれ、3メートルく…

バーンアウトについて考える

Fujifilm X100Vで撮影 バーンアウト(燃え尽き症候群)の怖さは、本人にその自覚があまりないことではないかと思います。 hanahiroinoniwa.hatenablog.com バーンアウトは、特に、支援職や支援者の立場に在る方に多いと言われています。医療関係者、心理カウ…

とにかく自分を満たした二日間

Fujifilm X100Vで撮影 実家から戻ったその夜、なんだか何もする気が起きなくなり、自分でもどうしたらいいのか分からないくらい、ぐったりしてしまいました。 とにかく虚しい・・・。だけど、頑張らなきゃ・・とは思う。でも、それを自分に許せないくらい、…

父と逢えました

昨日、入院した父と逢ってきました。病棟の受付で、名前と入室時間を書き、首から面会カードを提げて、開け放たれたままのドアから入り、そっとカーテンをくぐると、仰向けで、何とはなしに天井をぼーっと見上げている父がそこに居ました。 さて今からの15分…

ベルの法要が無事に終わりました

ベルの菩提寺 View this post on Instagram A post shared by さとうみゆき (@miu___sato) きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。 写真家・認定心理士,産業カウンセラーさとうみゆき カウンセリング・傾聴のお申込み、花拾い句会等の開催…

最期の保証があったとしたら

Sonyα7Ⅲ with Sony90㎜ Macro f2.8 G OSS 40代後半を迎えた頃からでしょうか。悲観的だと思われても仕方がないのですが、1日の内に数回、本当になんでもない瞬間に、ふと考えてしまうことがあります。それは・・ 「わたし、この家の中のどこで最期を迎える…

妹が東京を発ってから1週間

Sonyα7Ⅲ with Sony90㎜ macro f2.8 秋うららな行楽日和が続く東京です。先週末は写友さんと一緒に、昭和記念公園に行ってきました。 暑い日だったので、撮影後、公園のキッチンカーで売られているビールとたこ焼きでお疲れ様の乾杯をしました。 園内は金木…

妹が東京から引っ越すことになりました

Sonyα7Ⅲ with batis 40㎜ f2 CF 「もう入院はしたくない、家で死にたい」と、抗がん剤をやめ、自宅での緩和ケアに入った父ですが、抗がん剤の副作用が収まってきたのか、少しずつ食事がとれるようになってきました。そのせいか、60㎏を切りかけていた体重…

二人の父

Sonyα7Ⅲwith carlzeiss planar 50mm f1.4 実家の父の容態が一進一退、遅々としてなかなか凪の時を迎えられません。身体に合っていなかったと思しき新薬を絶ってから、もうじき1ヶ月になろうとしているのですが、吐き気も相変わらずあるそうで、これなら喉を…

明日から実家へ帰省します

Sonyα7Ⅲ with sigma 28-70 f2.8 View this post on Instagram A post shared by さとうみゆき (@miu___sato) ☆きょうも最後までお読みくださりありがとうございました^^ 写真家・認定心理士,産業カウンセラーさとうみゆき 愛着に傷つきを持つ方のピアグル…

父の泪

ゴールデンウィークが終わった後くらいから、前立腺がんの数値が徐々に悪くなり、再発を宣告された父でしたが、抗がん剤の新薬を二度変えたものの、状態はあまり改善されず、吐き気とめまいが出始めたために、6月末から再び入院生活を送っています。 今度入…

泣いても笑っても、同じ1日

昨日は、ここ数年、もはや年に一度の恒例行事になりつつある、ブレスリメイクを森のユカフェでしてもらいました^^。 あきえさん リメイクをしてくださるのは、あきえさん。今月末に開催されるDELIGHTの主催者でもあり、初心者さん向けの星読み講座やCHVと…

慌ただしい帰省でした

帰りの中央高速道から見た富士山 4月の末から実家に帰省し、渋滞をかわすようにして、慌ただしく東京に戻ってきました。気温が低かったせいか、行きも帰りも中央高速からは富士山がくっきり見えました。この時期にしては珍しいことです。 旬のたらの芽とコシ…

父の癌が再発しました

今日母から、寛解期だった父の癌が再発したことを正式に知らされました。 4月の半ば、「下半身が少し痺れるのと、掌が黄色い気がする」という父の訴えを受け、病院での精密検査が行われました。先に分かった泌尿器科以外の検査数値には、さほど問題は見つか…

代理受傷を防ぐために

今度の日曜日24日は、花拾い句会 4月卯月の会への投句締め切りとなっております。既に投句をされている方も、まだもう少し句を温めて居られる方も、ご参加を楽しみにしております。^^ hanahiroinoniwa.com さて、4月も半月が過ぎましたが、ロシアによるウ…

他者の苦痛へのまなざし

だいぶ昔、”アンガーマネジメント講座”というものを受講した際に、怒りとの上手な付き合い方(方略)のポイントの1つとして、 怒りが収まるまで怒りとしばらく距離をとる というものがありました。それを思い出したので、この記事を書くまでには、だいぶ時…

写真とは利他によって成り立つ産物なのかも知れない

hanahiroinoniwa.hatenablog.com 前回の記事で少しだけ述べましたが、土曜日はこちらの講座に参加していました。 "利他"とは、一般的に「他を利すること」や「他人の幸福を願うこと」を意味し、仏教では「菩薩などが人々に利益を与え救済すること」などを意…

今日はベルの一周忌でした

今日はベルの一周忌でした。記念日悲嘆に見舞われたらどうしよう・・と、11月末ぐらいから、ソワソワしていましたが、幸い重たいのは来ず、当日を迎えました。 hanahiroinoniwa.hatenablog.com あの日から1年・・・。 1年前の12月4日は、1年後の今日のことな…

生きる希望をもたらす目標はすべて尊い

帰省している間、父と語らいながら、何度か胸に熱いものがこみ上げて来ては涙しそうになったけれど、父から「もう死にたいと思ったことがあった」と告げられた時さえ、わたしは泣きませんでした。恐らくこの時のわたしは、娘の顔ではなく、傾聴者の顔になっ…

1年ぶりの帰省、そして父の悲嘆

今日の午後、久しぶりに帰省した実家から東京に戻ってきました。道中は爽やかな秋晴れに恵まれ、幸せなひとときでした。 1年ぶりに再会した両親とは、どちらともなく両腕を広げて抱き合いました。もちろん普段はそんなことはしないのですが、言葉にしようと…

ようやく洗えたフリース

今日はちょっとだけ”不衛生”な話を書きます。 もしかすると、不愉快に思われる方がいらっしゃるかも知れませんので、”汚い”、”無理”とお感じになられましたら、画面を閉じてしまってくださいね。^^ いつものお布団の下に電気マットが敷いてあります 先週あ…

あかはなそえじ先生のオンラインワークショップに参加しました

昨夜はミシュカの森主催の、こちらのオンラインワークショップに参加していました。 オンラインワークショップ~副島賢和先生に学ぶ感情の言語化 http://ptix.at/DG3WIh 副島賢和先生と言えば、2009年に日本テレビで放映され、大泉洋さんが主演を務めた『赤…

パンフレットに写真を提供させていただきました

この度調布市高齢者支援ボランテイアセルフエスティーム様のパンフレットに写真を提供させていただきました。^^ 見開きの大事なページに使っていただき、身が引き締まる思いです。 セルフエスティーム様は、現役の看護師さんが代表を務めてられている団体…

今朝のおかえりモネの菜津さんの言葉とトラウマ環状島モデル

NHKの朝ドラ『おかえりモネ』、(私も含め^^;)ヒロインと医師の昭和な純愛模様にただいまヒートアップの方も多いとは思いますが、人間心理を思索し、しっかり描写して、現時点でのアンサーの種を示してくれる・・そんなストーリー構成に、毎回唸りながら…

階段の手すりと父の生きがい

「階段に介護用の手すりをつけたいってお父さんが言い出したんだけど・・・」 7月の末、そう母から相談を受けた時、わたしは「そんなのダメだよ!」と即座に反対しました。以前も書きましたが、ガンの転移で脊髄骨折をした父は、現在は車椅子生活。自力では…

犯罪心理学のレポートを書くにあたり読んだ本

今年度履修をした犯罪心理学では、精神疾患における観点や、性犯罪被害における被害者のPTSD、二次的外傷、そこから生じるグリーフ(悲嘆)についてなど様々な視点で世の中では「犯罪」と”ひとくくり”にされてしまっているものと向き合うこととなりました。 …

経験から見ているのか、経験を眺めているのか

NHKの朝ドラ、『おかえりモネ』を毎朝楽しみに観ています。 www.nhk.or.jp 「物語の展開がゆっくり過ぎて物足りない」とか、「ヒロインが地味すぎる」とか、「物語りがどこに向かっているのかよく分からない」なんて批評もあるそうですが、わたしにはむしろ…