先ほど、実家から東京に戻ってきました。セッションに関する返信等が遅れてしまい、ご迷惑をおかけしました。これから少しずつ返信をしてまいります!^^
お陰様で、2月の末から準備を進めていた、父とのお花見を無事に終えることができました。
さて、今日は「認知の歪み」について、日本人なら誰もが知っている「富士山」を例に書いてみたいと思います。
では、さっそくですが、このような状況を想像してみてください・・・
東海道新幹線に乗って目的地へ向かうあなた。その日は心のどこかで「富士山が見たいな」と期待していました。しかし、窓の外は雨模様。期待に反して、迫力ある富士山はかくも遠く、見ることが叶いませんでした。
この出来事に対して、人はさまざまに反応します。その反応の違いこそ、日常に潜む「認知の歪み」―事実の捉え方のクセ―を象徴していると言えます。
ある人は、雨という自然の摂理としての事実をシンプルに受け止めます。
「ま、こんなこともあるよね!次は見られるといいな♪」
このように、起こった出来事を、そのままの事実として認識し、余分な意味づけや自己評価につなげることなく受け止める人は、過度な感情の巻きこみを防ぐことができます。
一方で、別の見方をする方も存在します。
「私って、ほんと運が悪いな…。〇〇さんはいつも富士山の写真をSNSにアップしているのに。私は見られないなんて…悲しい(またはむかつく)。」
このように、単なる気象条件という事実に対して、自分自身の価値観や運、他人との比較といった要素を重ねてしまうと、意識せずに自分自身を否定する感情が生まれやすくなります。実際には、天気という外的要因は誰にでも起こりうることであり、その場面だけで自分を責める必要はありません。
さらに、ここからがもっと重要なのですが、こうした感情―「悲しい」「むかつく」といったもの―を内面でタブー扱いし、自分自身がそれらの感情を感じることを許さない(または恥じてしまう)場合もあります。実際には、心が受けた衝撃や失望は自然な感情ですが、それを否定することで(心の防衛反応として)、次のような言い訳に走ってしまうのです。
「富士山なんて私は本当は好きじゃない!」
本当は心の奥底で大好きなものだったはずの富士山。しかし、見られなかったという現実を正当化するために、「別に富士山なんて興味はない」と自分に言い聞かせるのです。これにより、実際の感情と認識を乖離させ、本来抱くべき感情(残念さや悲しみ)を抑制しようとする試みが生まれます。
「私は雨女。運が悪いから未来永劫、富士山は見られない」
また、富士山が見られなかったことを単なる偶然や天気のせいだけではなく、自分の運命や宿命と結びつける考え方もあります。この場合、自分自身に対して過剰な評価(または否定)が働き、現実を固定的かつ否定的に認識してしまうため、次回以降も同じ失敗を繰り返す可能性が高まります。
これらの例から学べるのは、「出来事を事実は事実としてシンプルに受け止める」ことの大切さです。事実をそのまま認識することで、余計なネガティブな意味付けをせず、自己否定のサイクルに陥ることを防ぐことができます。たとえば、あの日の新幹線の旅も、ただ単に「富士山が見えなかった」という事実として捉えるだけで、心に余計な負担をかけずに済むでしょう。
自己評価を上げ、未来に希望を持って行動できるようにするためにも、認知の歪みを自覚し、事実そのものに目を向ける習慣を身につけることが、より健全な心の状態へと導く第一歩となるのです。
この記事が、皆さん自身の心の動きを見つめ直し、よりよい認知の仕方を学ぶための一助になれば幸いです。どんな出来事もそのままの事実として受け止め、そこに無理な意味を重ねるのではなく、客観的かつ前向きな視点を持つことを心がけてみましょう。
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
ありおりカウンセリング
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
心のもやもやは、大きくなる前に話して、ケアしていきましょう^^
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