突然ですが、「今日1日を振り返ってみてください、どんな1日でしたか?」・・・と訊かれた時、あなたはどんな風に答えるでしょうか?
恐らくですが、だいたいの方が、その日最も印象が強い出来事をベースにして、
「すっごく楽しい日だった!」とか、
「超最悪な1日だった!」みたいな
感想を答えるのではないでしょうか?
これも答えとしては間違っていません。
ただ、この感じ方の問題点としては、人間と言うのは、どうしても「負の感情」に依拠する出来事に記憶を引っ張られがちになるため、同じ1日の中に幸せや歓びを感じられた出来事があったとしても、それが容易にかき消されてしまうこと。
特に、”0or 100”思考に陥っている心が弱っている時期や、愛着トラウマを負った方、重篤なパーソナリテイ障碍の方は、猶更その傾向が強くなります。
「生きることが毎日辛い」
「私には良いことなんてひとつもない」
「どうして私ばかりこんな嫌な目にあうんだろう」
そんな思いに心が塗りつぶされてしまいがちと言う方に、ぜひ試してもらいたいことがあります。
それは、
「物事の全体を感じる力を育てる」
ということ。これが出来るようになると、思い込み(特に負の)に引きずられることが少なくなってきます。
例えば、ビバルデイの『四季』という楽曲をご存知でしょうか?音楽の教科書にも出てくるので、聞いたことのある方も多いと思います。
この曲は、「春・夏・秋・冬」それぞれの楽章からなりますが、
「私、春が好き!」とか、
「夏の雷鳴の感じがかっこいい!」とか、
「冬の旋律が渋くて切ない!」とか
各章個別に、バラバラの感想を述べる方が一般的です。
(YouTubeのコメント欄を見てみると分かります。)
ですが、もし、「四季と言う楽曲の”全体の印象”について感じたことを教えてください」と言われたら、あなたはどうしますか?
春は・・とか、夏は・・とか、秋は・・とか、冬は・・ではなく、四季という曲は・・という言葉から始まる、あなた自身の感想です。
うーん、よく分からなくなったぞ?と言う方が殆どだと思います。
ちなみに私ですが、『四季』を通しで聴いた後に、自分の身体の反応を感じてみたところ、全身が波打ってぐるぐるしていることに気づきました。ハートのあたりが外に向かって開き、大きな何かにふわっと包まれているような圧倒される感じもしました。で、これって何なのだろう・・・と、再度身体にフィードバックして答えを待っていたところ、畏怖とか、敬意とか、力が漲ってくる感じでした。
これが、私が『四季』全体から受け取ったものでした。
で、これと同じことを、「1日の出来事」についてもやってみて欲しいのです。
例えば、午前中、午後、夕方から夜寝る前までと1日を3つの時間帯に分け、それぞれの時間帯について、印象的な出来事・そこで感じた感情・感情が分からなければ色やイメージでも構いません。それを書き出しておきます。
そして、1日の終わりに3つの時間帯をひとまとめにした「全体」の感じを言葉やイメージにして、書き留めてみます。
すべての出来事の要素を調味料とするなら、それらがぜんぶ混ざった今日1日というスープはどんな味がしますか?という質問に置き換えても良いかと思います。
2021年に書いたこちらの記事も参考になるかと思います。
hanahiroinoniwa.hatenablog.com
これを1ヶ月ほど続けていると、ある時、たった一つの出来事や感情に引っ張られなくなっている自分に気づくことでしょう。
1日の全体を感じるワークシート(PDF)は、後ほど(1月12日PM21時頃)公式LINEからお届けしたいと思います!(ご登録はこちらからどうぞ^^)
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きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
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写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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