わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

パーツ心理学-パーツワークが難しいと感じている方へ-

 

 自分の副人格(パーツ)と対話をしながら、自分自身との関係性(後天的な愛着)を構築しなおしていくパーツ心理学において、初めてこのセッションに取り組む方が、必ずと言ってよいほど直面するのが、「自分の感情が分からない」「パーツと対話するってどんな感じなのかが分からない・・」という現象です。

 

 私自身の経験を振り返ってみてもそうでした。半年以上にも及ぶIFSの講座を受講すると決めたのは自分自身だったにも関わらず(正確には受講を決めたのは、どうにかしなくちゃ!と思ってたパーツさんですね)、いざデモセッションを受けた時に感じていた正直な気持ちは、

 

「また”これ系のセッションかよ・・”身体のどこで感じるとか、感情を味わうとか、その感情を持ったパーツと話すとか芝居がかったこと、マジめんどい!」

 

という考えでしたので。^^;

 

今になって思えば、当時の私(だと思っていたパーツ)は、自分の他のパーツたちから、全く信頼されていなかったのだと思います。パーツたちもセルフの概念を知らなかったので無理もないのですが、

 

「こいつに何か話したところでさ・・」

というパーツに完璧にブレンドされてしまっていたのでした。

 

だって、考えてみてください!あなたのことを、ずっと無視してきたり、否定したり、批判したり、あんたなんて嫌い!と言っていた相手が、ある日突然、急に、
「あなたと仲良く話がしたいの~!なんでも話して~!」と笑顔で近寄ってきたら、あなたはその人を信頼できるでしょうか?


「何かたくらみ・裏があるのでは?」
「この人に心を許したら、また痛い目にあうのでは?」

と身構えてしまいませんか?全力で拒絶しますよね?

 

ですから、最初からパーツとの対話が上手く行かなくても、それはむしろ、自然なこと。焦らなくて大丈夫です!

 

では、なぜ感情を「感じられない」状態になってしまったのでしょうか?

 

子どもの頃に、自分の感覚や感情を周囲に否定されたり無視されたりしてきた経験がある場合

  • 「泣いても誰も助けてくれない」

  • 「悲しいと言ったら迷惑がられた」

  • 「怒りを向けると叱られるだけだった」

こんな風に、“自分の気持ちを表に出すこと=危険”と無意識が学習してしまいます。
その結果、大人になってから心の奥底で「感情を感じてもいいんだ」という許可が出せないのですね。だからセッションで「感じてみて」と言われても、まるで鍵のかかった扉の前にいるように、動けなくなってしまうのです。

 

 では、どうすればパーツにがっちり閉ざされた心の扉を開けてもらえるのでしょうか?


答えはシンプルです。

 

信頼関係は“小さな挨拶”から

 

「ちょっとずつ、丁寧に、信頼を積み重ねる」ことに尽きます。

 

  • 日常の小さな声かけを自分に向けてみる

    • 朝起きたときに「おはよう、今日も一日がんばろうね」

    • 仕事や家事を終えたら「お疲れさま、よく頑張ったね」

    • 食事を味わったら「おいしいね、ありがとう」

  • 感覚の“当たり前”を少しずつ取り戻す

    • 「今、緊張しているな」と思ったら肩を軽く回してみる

    • 「胸がざわつく」と感じたら深呼吸を一つしてみる

    • 「お腹が鳴った」と気づいたら、ほんの少しだけ食べ物を意識して味わってみる

  • 内側のパーツにも同じように声かけを
    自分の中の「悲しみ」「怒り」「不安」といったパーツは、長いあいだ無視されたり否定されたりしてきた存在です。最初は心を閉ざしているかもしれませんが、

    • 「今、そこにいてくれてありがとうね」

    • 「ちょっと苦しいんだね。大丈夫だよ」

    と声をかけ続けることで、やがて──
    「この人なら話してもいいかも」と、少しずつ扉を開いてくれるようになります。

 

 感情を感じることやパーツと対話することは、マラソンのようなもの。
最初の1㎞は歩いてもいいし、呼吸が乱れたら立ち止まっても構いません。
大事なのは「続けること」「自分を見捨てないこと」です。

  • 失敗しても自分を責めない

  • 小さな一歩を素直に喜ぶ

  • 調子の良い日は少しだけ深く感じてみる

こうした積み重ねが、やがて大きな信頼関係となり、「感じる」「知る」「対話する」というIFSの核心部分に到達する力を育んでくれます。

 

 

 あなたが今抱えている「パーツを感じられない…」「パーツと話せない…」という悩みは、決して“できそこない”の証ではありません。むしろ、それだけ頑張って自分を守ってきた証です。だからこそ、これからは「守る」ではなく「育む」プロセスに切り替えていきましょう。

 

1日1つ、ほんの小さな声かけや動作でも、あなた自身への信頼を紡ぎ出す大切な一歩になります。


焦らず、丁寧に、あなた自身と仲良くなる時間を大切にしてくださいね。

あなたのペースで、一緒に歩んでいきましょう!

 

きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。

 

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ありおりカウンセリング
写真家・認定心理士,産業カウンセラー

さとうみゆき

 

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