「もう、いい加減大人なんだから、幼少期の親との関係が~とか、生きづらいとか、人間関係が辛い~とか言ってないで、自分のことは自分でどうにかすれば?」
ヘルシーな愛着発達を遂げた方の中には、こんな風に思っている方も少なくないのではないでしょうか?
実はこの「いい加減大人なんだから」という部分にこそ、愛着トラウマの落とし穴があるのです。
hanahiroinoniwa.hatenablog.com
以前、こちらの記事で、愛着は「手続き記憶」であると書きました。
簡単に言うと、一度獲得されてしまった愛着スタイルをベースに、人間関係を積み重ねれば積み重ねるほど、そこで得た認知、概念は強まるということなのです。
ヘルシーな愛着を持つ人は、ヘルシーな人間関係を積み重ね、「自分はありのままで大丈夫」を強めるし、愛着トラウマのある人は、「自分には価値がない」「自分は誰かの役に立たなければ存在してはいけない」を積み重ねてしまうということ。
そのため、愛着トラウマは、青年期よりは30代、40代を過ぎてから自覚され、しんどくなっていくケースが多いのです。
いま、愛着トラウマで苦しんでいる方は、先ずは、
「自分はもういい大人なのに・・・」
と自分を責めることは止めましょうね。
むしろ、年齢を重ねたからこそ、ようやく、自分が負って来た生きづらさや、我慢、抑圧に気づくことができるときを迎えられたのですから。
傷みは、しっかりと自覚できてはじめて癒しのプロセスへと向かうことができます。
あなたのこれまでしてきた我慢は、自分でさえ、なかなか理解できない負荷となっているし、ましてや周囲の他人には、「何を今さら・・」と受け取られてしまう場合が殆どだと思います。この時差が、どれだけ残酷で、辛いことか、わたし自身も、よく知っています。
でも、先ずは、あなた自身から、あなたのこれまでの頑張りを認めて、怒りや、悲しみを少しずつ受容していく一歩を踏み出していきましょう。
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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