わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

”葛藤”はヘルシーな心理発達あってこそ

Sonyα7Ⅲ with Sony90㎜ Macro f2.8 G OSS

 

 「悩まない自分になりたいんです!」

 

と、最初の面談(インテーク)で仰るクライエント様は少なくありません。

 

わたし自身も悩みがちな性格をしているので、
そう願う気持ちには、正直、非常に共感できます。

 

ただ、振り返ってみた時に、「悩まない自分になりたい!」と必死だった頃の自分は、どこか”病的な安定”を求めていたなあと言う気がしています。

 

 

 

hanahiroinoniwa.hatenablog.com

 

 

こちらの記事でも触れていますが、悩みと言うのは”葛藤”を緩めていくことで、改善へと向かっていきます。

 

 

ところが、この”葛藤”自体が自覚されない愛着障害の方というのは、とにかく先ず健全な”葛藤”の状態を自分自身に許すことが目標となります。

 

 

「じゃあ、葛藤ってどうしたらできるの?」

 

 

と言う声が聞こえてきそうですが、健全な葛藤のベースこそ、自分自身への愛着なのです。自分へのヘルシーな愛着(自己愛)があるからこそ、

 

(大切な)自分は〇〇をしたくない vs でも、〇〇ができなくて困っている

 

という図式が成立するのです。

 

 

そう、”葛藤”=悩むって、実はヘルシーな心理発達があるからこそできるのです。

 

 

 

ところが、愛着障害の方の悩み方というのは、

 

 

「わたしが生きているだけで、周りに迷惑をかけている」

 

「わたしのせいで、プロジェクトが上手くいっていない」

 

 

と言う具合に、存在の根幹にかかわる欲求部分で自分を押し殺しているために、究極的には、

 

「自分はいつまで生きていればいいの?」
「どうしたら、生存を許してもらえるの?」

 

となってしまうのです。

 

そこには「(大切な)自分」との葛藤構造が見られません。

 

 

これは、かつての自分自身にも真っ先に言ってあげたいことなのですが、

 

 

「悩んでいいんだよ!」
「悩めるって健康な証拠なんだよ!」

 

 

ということ。

 

むしろ、「病的な安定」を求めて、かえって益々、拗らせてしまったのではないか?と思います。

 

 

「病的な安定」ではなく、
「健康な不安定」こそが、本来の人間らしい在り方だし、自分らしくもあるのではないでしょうか?

 

 

安心して葛藤できる経験を、少しずつ積み重ねていくことで、自律神経も安定していきます。ゆっくりと、焦らずに。^^

 

 

 

 

私が学んでいる高橋先生の著書です。
愛着障害の方の心の動きが詳細に書かれています。

 

 

 

 

きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき

 

 

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