明日から帰省するため、氏神様に今年1年のお礼参りを済ませ、その後はいつもの散歩道を、カメラを持ってぐるりしてきました。この1年で起きた、良いこともそうでないことも含め、様々な出来事が、弱い木漏れ日がちらちらと視界を揺らすたびに思い出されました。
晩秋、赤く色づいていた紅葉の葉は、すっかり落ちてしまったものがほとんどでしたが、中にはそのまま枝にしがみついている葉もありました。その様は、どこかクリスピーな焼き菓子のようでもあり、あるいは、ちらちらと舞い踊る炎の欠片を、瞬間的に焦がしたのだとしたらこんなカタチではないだろうか?と想像を掻き立てられました。
一方で、用水路に落ちた紅葉の葉たちは、あの全盛期の瑞々しい赤を、不思議なほど保っており、のぞき込めば、永遠に秋が続いてゆきそうな気配を漂わせていました。
水面をのぞき込みながら、ふとフィルム時代の写真現像のことを思いました。写真の現像の過程に、水は欠かせません。フィルムに焼き付けたあの日あの時あの瞬間の映像を永遠とするべく、暗室の中で印画紙を薬品と水にくぐらせるのです。
用水路の紅葉たちがたゆたっているその場所は、季節が生んだ、時空の暗室なのかも知れません。
今年も「わたし歩記」に足をお運びくださり、ありがとうございました。皆様の心に何かしら有益な気づきや発見をお届けできていたのなら嬉しく思います。
2022年は、5月に東京(5月12日~)そして大阪(5月19日~)と立て続けに2つの写真展を控えております。たくさんの方に足を運んでいただけるよう工夫を凝らし、丁寧に準備していきたいと思っております。この件については、新年にまた改めてご案内させてくださいませ。^^
それでは、皆さま、佳き新年をお迎えください。来年も、「わたし歩記」をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき
写真を眺めてほっと一息^^