昨日は花拾い句会の睦月の句会のシェア会を開催しました。
大したタイトルも所持していない、結社にも所属していない、ただの歳時記好きだった俳句ド素人の写真家の私が、「句会はじめる！」と思い立ってから1年が経ったということになります。
そもそもこんな主宰で人が集まるんだろうか？と見切り発車的に始まった最初の句会に参加してくださったのは、2名の方。そこから、少しずつ、少しずつ、メンバーが増え、今は、私も入れて8名ほどで、月に1回オンラインで集っています。
思えば、参加を決めて下さった方たちの殆どが、俳句は未経験という方ばかりでした。ですがこの頃は、主宰者である私が一番詠めていないんじゃないか？！＾＾；と言うくらい、他の皆さんの方が熱心に俳句のお勉強をされているように感じます。そして、とても良い句を詠まれます。外部の大会に投句して入賞しはじめる方もいたりして・・・。
この句会を作ったもともとの経緯ですが、（以前も書いたかな？）俳句を作るプロセスには、現状の問題を外在化し、感情を感じきった後に、言語化し、一旦客観視することで、心を整える効果があるのではないか？と、トラウマ治療の原理原則と重なる部分が多いと思ったからでした。そして、それを人に”話す・聴く”ことを経て、互いに内在化（自分事として聴き、理解しあう）することで、場における穏やかな癒しが起きるのでは？という仮説を立てたのでした。
その為に必須だと思っていたのは、この句会を”とことん目的や目標のない場"にするということでした。”目的”というのは、例えば、「〇〇俳句大会で全員入選して句会の知名度上げていきましょう！」とか、「句会メンバーを、各自3人勧誘して、今年中に30人増やしましょう！」とか、「毎月〇〇で集まって、歳時記の勉強会を開きましょう！」とかですかね。そういうのを一切しないこと。句会の場に参加する目的が、もし唯一あるのだとしたら、「あなたが、あなたのままで、ただ存在すること」だと思ってた。それ以上でもそれ以下でもないと決めていました。
生きていると”目的・目標”を達成しなければならない場所なんて山ほどあります。その典型が仕事場でしょう。むしろ、職場では何らかの目標があって、それを達成し、そこへ報酬が支払われることで、頑張れる・・・というのが健全だし正解なのだと思います。じゃないと会社・組織は維持できない。でももし、目的や目標が達成できなかったとしたらどうでしょう？リーダーが設定した全体のゴールに添えない人、適わない人は、組織のお荷物として疎まれ、排除されてしまうのが残念ながらこの世の常です。
だからこそ、何らかの”目標”のために存在している場と言うのは、旗を振るリーダーを頂点としたピラミッド構造にならざるを得えません。そして、多様性が認められる世の中になりつつあると言っても、その目標のために、スキルやメリットを多く差し出せる人がリーダーからは好もしく思われ、そうでない人は”関わる意欲”を仲間や組織から得ることができなくなるのです。人の心が病む理由は、もちろんあからさまなパワハラやいじめもあるとは思いますが、実はこの”関わる意欲”の欠如の蓄積から来るのではないかと、わたし個人は日頃のカウンセリングのセッション等を通じて感じています。それは大人、子どもに関わらずです。理由が地味すぎるのと長期的なスパンで影響してくるものだから、多くの方が気づけないし、見過ごしてしまいがちですが・・・。
とは言え、我々人間には、”向上心”と言うのがもともと備わっていますので、昨日より今日、今日より明日・・・より良い自分になりたいと思うのも事実です。故に、”目標”や”目的”を持たない方が、それを持つことよりも実は難しい。ついつい、「これをやったら、もっと場が良くなるんじゃないかしら？」なんて思ってしまいますから。
でも、敢えてそれをしない。同じことを繰り返す・・・それを地味に続けてきた1年でした。正直、1年続けられた自分に一番びっくりしています！(笑)
この先も、花拾い句会はどこへ向かうのか？何を成し得るのか？は一切考えず、まるで四季のように移り変わっていく場でありたいと思っています。
どこへ向かうのか、何を成し得るのか・・・それを決められるのは、主宰者ではなく、参加者おひとりおひとりなのだと思っています。
最後に、1年間、共に季節を旅してくださった皆様、心からありがとうございます。これからも、この句会の場が、あなたがあなたのままで、ただ居られる場所のひとつであれますように。
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きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
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写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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写真を眺めてほっと一息＾＾
