今日のお話は、今が気づくタイミングであった方には、少しだけ痛いお話になります。^^;そして、このブログでお話することは、8割以上がわたし自身のかつての体験だと思ってくださいね。
あなたには、
「自分は普段からこんなにも人に気を使っているのに、何故かあまり人からは感謝されないんです!」
とか
「気づくと仲の良かったお友達から距離を置かれている気がするんですけど、理由が思い当たらなくて・・・」
なんてこと、ないでしょうか?
こう言ったケースでの特徴は、自分の方には相手を攻撃した事実はないし、むしろ丁寧に接していたのに・・・という自負があること。
だからこそ、なかなか負のスパイラルから抜けるのが難しいですし、何ならトラウマを上書きしてしまって、強化することにもつながりかねません。
では、こうしたケースにおいて、無意識下では何が起きているのか、簡単なストーリーを見ていきましょう。
職場での一コマです。あなたは同僚のAさんが作成した書類の中のミスを発見してしまいました。Aさんに直接「間違ってるから、ここを直して!」と要求することもできましたが、些細な記入漏れだったこともあり、黙って加筆することにしました。そのお陰で、書類は無事に受理され、めでたし、めでたし・・・・。
のはずだったのですが、ここであなたは心配をしはじめます・・・
「私が書類に加筆したこと、Aさんが知って気を悪くしたらどうしよう・・・」
そこで、その日の夜、Aさんに、こんなLINEを送るのです。
「Aさん、こんばんは。今日は書類作成、お疲れ様でした。実はAさんが担当された〇〇の箇所だけど、記入漏れがあったの。大して重要な部分ではなかったし、私が記入しておきました。もしAさんがそのことに気づいていて、不快にさせてしまっていたらごめんなさい。夜分遅くにLINEしてごめんなさいね。明日も頑張りましょうね!おやすみなさい!」
もし、あなたがAさんの立場だったとして、この文面を読んだ時にどんな感情、身体感覚を味わいますか?ちょっと想像してみてください。
一見・・・・相手のことを気づかっているし、何より気を悪くしていないか?と言う気遣いに溢れている文面だし、どこにも非の打ちどころなんてないような内容ですよね?^^;
・・・って、思ってしまったそこのあなた!それ、本当でしょうか?
ひょっとしたら、この文面を送られたAさんご自身でさえ、自分の中に湧き上がっているマイナス感情や、負の身体感覚を捉えるのが難しいかも知れません。
ですが、確実にAさんは文面の送り手(あなた)に対して、緩やかな嫌悪感を抱くことでしょう。
何故なら、たとえ僅かであっても、あなたから罪悪感を植え付けられてしまっているからです。
もう一度、文面を見ていきましょう。
「Aさん、こんばんは。今日は書類作成、お疲れ様でした。実はAさんが担当された〇〇の箇所だけど、記入漏れがあったの。大して重要な部分ではなかったし、私が記入しておきました。もしAさんがそのことに気づいていて、不快にさせてしまっていたらごめんなさい。夜分遅くにLINEしてごめんなさいね。明日も頑張りましょうね!おやすみなさい!」
ここ・・・・青い部分です!
もしAさんが気づいていて、そのことで不快にさせてしまったらごめんなさい。
Aさんがもし、自分のミスを訂正してもらったことを知っていても、知らなかったとしても、どちらにしても、人間と言うのは、他人から「ごめんなさい」と謝られた時点で、自動的に「被害者」という立場に自分を置きます。そして潜在意識の中で、
「この人は、私に対して害を及ぼす加害者である」
というナラテイブ(その人の解釈によるストーリー)を生み出します。
これが一度や二度の時には、全く問題にはならないのですが、同様のケースを半年・1年・数年単位でされるとどうなるか・・というと・・・はい、もう分かりますよね?^^;
誰だって、「自分に害をおよぼす」人と(実際には何も起きていなくてもですよ?)なんて一緒に居たくありません。気づけば徐々に距離を置かれ、関係が疎遠に・・なんてことも。
ひょっとしたらAさんご自身も、何故その人のことがうっすら嫌なのか、分からない、けれど、どうしても、一緒に居たくない、なんか具合が悪い、居心地が悪い、疲れる・・そんな感じかも知れません。
で、メールを送ったあなたは?と言うと、
「自分は普段からこんなにも人に気を使っているのに、何故かあまり人からは感謝されないんです!」
とか
「気づくと仲の良かったお友達から距離を置かれている気がするんですけど、理由が思い当たらなくて・・・」
と言った悩みを持つことになります。これが何度も続いてしまうと、本当に辛いですし、健康的なセルフイメージを持つことも難しくなります。
でも、考えてみてくださいね。
もしAさんがそのことに気づいていて、不快にさせてしまっていたらごめんなさい。
ここ!
記入漏れに気づいて、不快だったのって、実はあなたじゃなかったですか?
本当は、Aさんご自身に直してもらいたかったのではないですか?
そのことをちゃんと言えなかった自分自身に、もやもやしていたのではないですか?
そんな自分の気持ちを解消したくて、AさんにLINEを送ってしまったのではありませんか?
そう、自分で解決できなかったことを、Aさんにどうにかしてもらおうと思ったのではありませんか?
偽りの「謙虚さ」を武器にして・・・
これね、相手のエネルギーを「奪う」という行為なんです。
そして、またの名を「受動攻撃」とも言います。
このパターンに気づけるようになると、
「自分は普段からこんなにも人に気を使っているのに、何故かあまり人からは感謝されないんです!」
とか
「気づくと仲の良かったお友達から距離を置かれている気がするんですけど、理由が思い当たらなくて・・・」
のループから、抜け出せるようになります。
ここに気づけなくてぐるぐるしているよって方や、同じような悩みを何年も抱えているよって言う方は、一度自分のパターンを言語化して話してみることをおすすめします。
そして、忘れないでほしいのは、あなたのその「謙虚さ」は、本来とても素晴らしいあなたの資質、リソースだと言うこと。複雑なパターンから解き放たれた後は、シンプルに軽やかに生きていけるはずですよ^^
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
あなたのモヤモヤ・ぐるぐるをお聴きします。
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