わたし歩記-あるき-

*心理士を目指す写真家の学びの記録*

愛着障害の人がカウンセラーとのラポールを築きにくい理由

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 先週、先々週と週末は心理学実験実習のスクーリングに明け暮れていました。入学して以来、キャンパスには一度も訪れたことはありませんでしたから、オンラインとは言え、初の双方向での、それもグループ実習と言うことでとても楽しみにしていた講義でした。いや~、予想以上に充実した有意義な時間となりました。対面は出来ませんでしたが、グループでひとつの実験を仕上げていくプロセスは、まさに”文化祭の準備”的な要素があり、久しぶりに所属欲求が満たされました。最終日は授業が終わっても、まだまだグループのメンバーと話をしていたいほど、お別れが名残惜しかったです。

 

 

 さて、先日からちらほらと「愛着障害」についてお話をしていますが、このブログ記事で初めて「愛着障害」について知り、関係書籍などを読まれた方もいらっしゃるのかも知れませんね。わたしが初めて「愛着障害」について知った時ですが、正直かなりの衝撃的でした。なぜなら、あらゆるセラピーや、セミナーを受けても、自分ではどうすることもできなかった「生きづらさ」や「人との親密感を得たいのに得られない」と感じることの根本原因が判明した気がしたからでした。そして誤解を恐れずに言えば、「愛着=基本的信頼感」の土台がなかったからこそ、あらかたのセラピーの効果が望めなかったのです。

 

 となると、この「愛着障害」をどうにか克服したい!と当然思います。どうすれば良いのだろう?と、わたしも様々書籍を読み漁りました。そしてどうやら、幼児期に形成できなかった養育者との「安心・安全のベース」を大人になった今、他者と築くことで、克服できるようだということが分かりました。さらに、そのためには専門家(心理士)の力を借りることが必須とのことでしたので、わたしは生まれて初めて、民間資格のカウンセラーではなく、公式な資格を持った心理士による心理カウンセリングというものを経験することになったのでした。

 


 専門家のカウンセリングを受けるうち、また平行して、自分自身も大学で心理学を学ぶうちに、愛着障害の人が、なぜカウンセラーとのラポール(信頼関係)を築きにくいのか、わたしなりに分かってきました。

 

 

 

hanahiroinoniwa.hatenablog.com

 

 

 上の記事でも書きましたが、「愛着障害」には大きく4つのタイプがあり、ひとつは「安定型」、2つ目は「不安型」、3つ目が「回避型」、そして4つ目が2,3が交互に現れる「無秩序型」です。

 

 2つ目の「不安型」を持つ人は、「見捨てられ不安」が強いため、過剰な愛着を示す傾向があるのですが、このタイプの人は「この人、分かってくれるかも!」と思った瞬間から、カウンセラーをあたかも自分の親であるかのごとく、どっぷりと依存してしまいます。ところが、プロのカウンセラーと言うのは、プロゆえにクライエントとの「境界線」を引くようしっかりとトレーニングされていますから、深いレベルでの共感はしてくれても、かつて本当の親から得たかったような形での愛情は与えてはくれません。何と言うか、言葉に語弊があるかも知れませんが、関り方が愛着障害の人にとっては「淡泊」に映るのです。するとどうなるかと言うと、「やっぱりこの人はわたしのことは分かってはくれない」と言うお決まりのパターンが発動し、カウンセラー側に継続の意思があっても、治療同盟を勝手に解消。カウンセリングに来なくなるなどして、継続不可能となります。
また、こんなパターンもあります。カウンセラーに「愛着障害」の知識がなかった場合、この人は単なる依存的な「困難ケース」として処理されてしまう可能性が高いです。抱えきれなくなったあげく、カウンセラーの方から「お引き取り願います」などと言われてしまうのです。そしてこの人がどうなるかと言うと、「わたしにはあなたのことが手に取るように分かる」などと言って、安易に「境界線」を超えてくる同じ心の傷を持った危険なカウンセラーやセラピストを「この人こそ救世主!」と勘違いし、「この人に見捨てられたら、生きていけない」と言わんばかりに課金をはじめてしまったりします。そして、最終的に自分は収入源として利用されていただけだと気づいた時には、「愛着障害」の傷を更に強めてしまうのです。

 

 3つ目の「回避型」がラポールを築きにくい理由は、「不安型」とは違い、まさに「回避型」の持つ特徴そのものが、カウンセリングを阻むのです。つまり、カウンセリングにおいては自分の弱さや心の内をさらけ出すことで変容が起こるのですが、「回避型」の愛着を持つ人にとってはそれができないこと自体が根本要因であるため、カウンセリングのスタート地点に立つことそのものが困難なのです。

 

 

 「不安型」と「回避型」、どちらも併せ持っている「無秩序型」だったわたし自身、カウンセラーとの信頼関係を築くまでは、自分で言うのもなんですが、かなりの茨の道でした(苦笑)。どんな風に、どんなステップで「愛着」を回復していったのかを、次回は書いてみたいと思っています。

 

 

 

きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき