繊細さん、敏感さん・・・そんなワードが書店の心理コーナーを賑わしたり、HSPカウンセラーなる肩書がSNSの広告やメデイアに徒党を組んで登場し始めたのは、ここ数年のことだと思います。わたしも「チェックシート」で調べたところ、当てはまる部分が多く、「そっか~。だからわたしは○○なんだ~。」と、一時期は救われたこともありました。ただ、心について基礎から学べば学ぶほど、巷に出回っているHSPに関する出版物の内容には「ちょっと待てよ・・」と疑問を持つようになりました。
hanahiroinoniwa.hatenablog.com
以前にこちらの記事で書いた内容と被りますが、わたしが読んだ関連書籍の中では、大概HSPは「生まれつきの気質(生来的)」だと書かれていました。そしてそこにはまるでテンプレートのごとく、HSPは5人に1人と言われるひとつの「個性」なので大切に生かしていきましょう!というアドバイスがセットになっている場合がほとんどでした。正直に告白しますと、
・物事を深く探究し、多角的な視点で捉えることができる
・相手の気持ちの変化にすぐ気づくことができ、相手の立場に立って行動できる
・映画や音楽などの芸術に対して大きな感動を味わえる
・周囲をよく観察して、環境変化に気づき、対応しやすい
などの、HSPを表す特徴項目を読んだ時に、奇妙な自尊心をくすぐられている自分がいました。確かにそういう特性はまあまあ持ってはいます。けれど、これって別にHSPの人でなくても十分に発揮できることですし、実際にこの特性を持ち合わせた(多少大雑把であっても)心身共にヘルシーな友人をわたしはたくさん知っています。彼らは生きづらいどころかむしろその特性を生かして日々を存分に楽しんでいるように見えます。
一方で、本当に検証しなければいけないのは、以下の特性についてではないでしょうか?
①深く情報を処理する
②過剰な刺激を受けやすい
③共感しやすい
④心の境界線が薄い・もろい
⑤疲れやすい
⑥自己否定が強い
なぜ、情報を深く処理するようになったのか?なぜ、過剰に刺激を受けやすいのか?なぜ、共感しやすいのか?なぜ、心の境界線が薄いのか?なぜ疲れやすいのか?なぜ自己否定が強くなったのか?
そして、その時、自分自身には一体何が起きていて、何が起きていなかったのか?
巷に出回っているHSP本は、(わたしが知る限り)この部分に納得がいく答えを記していません。またわたしは今ではHSPは生まれつきの気質だとも思っていません。もしそうだとしたらそれは高機能自閉症をはじめとする「脳の発達期の器質的問題」である可能性が高く、(わたしも含めて)自分がHSPの特性に当てはまると思っている人のほとんどが、実は後天的な理由でそうなったのではないかとにらんでいます。もっと言えば、多くの方が悩んでいるのはHSPだからなのではなく、愛着の問題、複雑性PTSD、それらに由来する脳のニューロンとホルモンによるものではないかと思っています。
少し長くなりそうなので、続きはまた明日以降書きたいと思います。
きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき