わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

境界線と愛着スタイルについて

 

 その昔、私が今より何万倍も「生きづらさ」を抱えていた頃のお話です。

 

「同じような境遇(成育歴)や、立場、経験をしてきた同士なら、良い友達、良いパートナーになれるんじゃない?」

 

そう思っていたことがありました。あなたがもし、愛着の傷を抱えて生きて来た方だとして、いま、かつての私と同じように思っているのだとしたら、残念ながらその答えは「NO!」です。

 

ひょっとしたら、あなたも、経験から薄々気づいているのではありませんか?

 

愛着トラウマさん同士って、最初はね、良いのです。一生一人ぽっちだと思っていた世界に、まるで奇跡のように自分のことを理解してくれる救世主が現れた・・そんな泣くほどハッピーな気持ちになった、あるいは、今まさに「なっている」方もいるかもしれないですね。

 

では、どうしてその関係が、早晩破綻してしまうのか・・。理由を説明します。

 

それは「境界線」の問題が大きく関わっています。

 

 次の写真を見てください。↓

 

 

①男性と女性が向かい合って立っています。
この二人を、あなたと、あなたのパートナーだと想像してみてください。

 

この二人の「境界線」は何処にあるでしょうか?引いてみてください。

 

 

では次の写真を見てください。

 

女性同士が座って話をしています。

 

②この二人を、あなたと、あなたの友人だと想像してみてください。

この二人の「境界線」は何処にあるでしょうか?引いてみてください。

できましたか?では、答え合わせをしましょう^^

 

 

「境界線」を、このように1本だけ引いた方・・・^^

 

あなたはもしかして、今、人間関係で何らかの生きづらさを抱えていませんか?
(理由は後ほど説明しますね!)

 

正解はこちらです!

 

異性同士だろうが、同性同士だろうが無関係!
「境界線」は、それぞれに1本で、この場には2本の境界線が存在しています。

もちろん、その場に3人居たら、3本の境界線が存在します。

 

 

 ヘルシーな人間関係の条件は、関わる人、ひとりひとりが、しっかりと自分の「境界線」を引けていることがベースになります。

 

上の図をご覧ください。

 

相手に対して、自分の意見や要求を出す場合、それはお互いの境界線で挟んだ真ん中の場所に出します。

相手の意見に合意したり、反対するのも、同じ場所でとなります。

結果、Aさんの要求が通る時もあれば、Bさんの要求をAさんが飲む場合もあります。話し合いの間、多少不愉快な気分になったとしても、自分のパーソナルスペースに入ってしまえば、相手はもう侵入して来れないと分かっているので安心していられます。

 

 では、「境界線」が1本だけだった場合はどうでしょう?

 

お互いの要求は、相手の境界線を越えて、相手のパーソナルスペースに侵入しなければ、述べられません。投げ込まれたものが不愉快なものであれば、また、相手の「境界線」を越えて、それを投げ返すのです。

 

一方で、それが不愉快な要求ではなく、幸せを感じる愛情や共感だとしたらどうでしょうか?まるで相手と一つに溶け合ったかのような、至福を感じませんか?これぞ、世界の奇跡だと思うほど、相手と同化したような安心を感じてしまうはずです。でも、それは、残念ながら「偽りの安心」なのだけれど・・・。

 

 

おっと、これ、見覚えがあるぞ・・と言う方いませんか?

 

 そう、愛着の傷を負った方が時々しがちな「理想化とこきおろし」というのは、この「境界線」の問題で起きていることがほとんどです。

 

 

 

 小さいころに、養育者の過干渉や虐待、ネグレクトによって、ヘルシーな「境界線」を育めなかった人たちというのは、簡単に相手を自分のスペースに侵入させてしまいます。それが「愛情」だとされて育ってきたので、無理もない話なのですが・・。

 

 そして、「自分の意見を言う」とか「頼る」とか「お願いする」ということが苦手になります。当然なのです。それをすることは「相手のパーソナルスペース」を犯すことだと認識されており、実際に、それをしたことで、これまでたくさん恐怖や悲しい思いをしてきているからです。

 

 

 愛着障害には、不安型と回避型というのがありますが、根っこはどれも同じです。「境界線」の問題。

 

 「不安型」の方は、相手が自分のスペースに戻ってしまうことを「見捨てられた」と思うし、「回避型」の方は、少しでも相手が距離を縮めようとしてくると、自分のスペースが侵されたように感じるので、ますます距離を置こうとしてしまうのです。

 

でも、どちらのタイプも、本当は安心・安全の中で人とつながりたい!と悶絶するほど叫んでいる。だから、苦しいし、消えたいほどつらいのです。

 

(だから、カウンセラーは絶対に自分の「境界線」を自覚・自認していないといけない。クライエントさんとの関係が崩壊してしまうのでね。)

 

 傾聴とセッションでは、境界線の問題をとにかく地味にコツコツ扱っていきます。身体から、そして思考・認知から。時間がかかる作業ですが、必ず少しずつ楽になっていきます。^^

 

きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。

 

写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき

 

 

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