わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

上手な愚痴の吐き出し方

Sonyα7Ⅲ with Sony135㎜ f1.8 GM

 

 稲の穂がだいぶ重たそうに垂れてきています。もうじき新米がいただけるのか~と思うと楽しみです。

 

 

 人間、生きていればご機嫌な日ばかりではいられません。むしろ、それ以外のことの方が人生には圧倒的に多いはずなので、どうしたってその「苦しさ」を、何らかの手段を用いて解消したくなるのは当然です。そう、「書く」という手段は、その一つですね。

 

 SNSなどを見ていると、時々、先を読むのが辛くなるような嘆きや悩み、愚痴に、たまさか遭遇することがあります。ひょっとしたら、このブログにも、そんな記事が書かれている場合もあるやも知れません。^^;

 

 辛い想いを吐き出している方にとっては必死であっても、それを受け止める側にとっては、眩しい照明を何の遮りもなく、直接当てられ続けているように感じる時があるのでしょう。この人なら「きっと、分かってくれているはず」と思い込み、”甘え”が過ぎてしまい、結果、相手の心の負担となり、大切な存在を失ってしまったという経験が、わたしにはあります。

 

 

 自分なりに失敗を重ね、この頃ようやく、上手に愚痴を吐き出せるようになってきました。ポイントは、悩みや愚痴を話す時に、

 

「その時どうしても、〇〇だと思ってしまう自分が居たの」
「~~~だと許せないと感じる自分だったの」
「その時の自分には~~だと思えて腹が立ったの」

 

という具合に、

 

 

「いまここに存在する自分」

 

 

「不愉快な出来事に遭遇していた時の自分」

 

 

切り離して話すこと。これだけです。
実はこれ、IFS(内的家族システム療法)のテクニックでもあります。

 

 

これだけで、話を聴いてくれる側の人は、あなたの話を受け止めるたった独りの人ではなくなります。なぜなら、「いまここに存在するあなた」と一緒に、「不愉快な出来事に遭遇していた時のあなた」の現状に立ち合えることになるからです。

 

 

 

これは直接会って話す場合もだし、ブログやSNSで言葉として、不特定多数に向けて、文字を綴る時にも同じ効果があると思います。

 

 

 話を受け止める側の人は、あなたを真剣に思ってくれる人ほど、話を聴いている間は「孤独」です。もし、話を聴けば聴くほど「孤独」になるとしたらどうでしょうか?辛すぎて、寂しすぎて、その場から離れていってしまうかも知れません。わたしは長いこと、この聴き手の「孤独」を理解出来ていませんでした。自分のことで精一杯だったからです。

 

 

 このことが理解できたとき、カウンセラーとは、目の前の人が”未だ過去にできずにいる「苦しみ」”と、たった独りで向き合っていくことを(少なくともそのトレーニングを積み)覚悟する仕事なのだと悟りました。クライエントから、絶対に逃げてはいけないのです。

 

 

 

「その時どうしても、〇〇だと思ってしまう自分が居たの」
「~~~だと許せないと感じる自分だったの」
「その時の自分には~~だと思えて腹が立ったの」

 

 

この表現を、ほんの少しだけ意識してみてください。想いのまま、感情のままに愚痴を吐き出していた時よりも、むしろ、相手に聴いてもらえたという満足感が増すはずです。^^

 

 

それでも、過去が決壊して今に雪崩れ込み、自分ではどうにもならない!という時は、じっくりとお話を伺わせてくださいね。^^

 

 

写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき

 

 

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写真を眺めてほっと一息^^  

 

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