巷で話題の「統合」について考えてみる

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昨今、「統合」というワードが、あちらこちらで花盛りなのであります。

例えば・・・

科学とスピリチュアル(精神)の統合

右脳と左脳の統合

からだとこころの統合

善と悪の統合

男性性と女性性の統合

未来と過去の統合

自分自身の統合

顕在意識と潜在意識の統合

三次元意識と四次元意識の統合

地球と宇宙の統合

神・天（宗教）と地・人間の統合

もうね・・ほんと、挙げたらキリがないです！！でも、誰もが上に挙げた項目のいずれかに、最低でもひとつは関わっているのではないでしょうか？

そして、どうやら「統合」とは、かつては別々、もしくは対極に存在していたAとかBとかCとか・・が、何らかの理由で、別々ではなくなるという意味らしい・・・と言うことは、イメージ出来たかな？と思います。

　ちなみに私ですが、心理学というフィールドで、この「統合」とがっつり向き合っているし、昨今、クライエント様にお伝えしている講座やセッションで軸となっているテーマは、まさしく「統合」なのだという自覚があります。

3月にありおりラボで扱ったIFS（内的家族システム療法）なんかは、あなたという人格内に存在する無数のパーツ（副人格）を理解することにより、全てのパーツを束ねるセルフという統合意識に向かうためのセラピーですよね（講座のアーカイブ動画をご希望の方は公式LINEよりお声がけください）。

また、「ポリヴェーガル理論」で扱った、自律神経系と言うのは身体感覚に繋がる潜在意識との関りが深いですから、こちらの理論は、身体とこころと脳の統合の学びということになります。もっと広い意味では、右脳と左脳の統合でもありますね。

ところで、この「統合」なんですが、あなたはどのような状態・在り様だと理解していますか？

例えば、赤・青・黄色の絵具があったとしますよね・・・

これを・・・とにかく筆でぐるんぐるんと混ぜてみる・・・

これを「統合」だと思っていませんか？＾＾；

別の言い方をすると、これを「ワンネス」って思っている方、いませんか？＾＾；

実はこれ、「統合」ではありません。強いて言えば「融合」でしょうか。そう、融けあって、ひとつのものになること。

これが目標！ここに到達しなければ・・って使命感を燃やしている方がいたとしたら、ちょっと待った！なのです。＾＾；

だって・・・

色・・・怖いでしょ？＾＾；かなり、淀んでますでしょ？＾＾；

そうではなくて、イメージ的には、こちら！

赤も・青も・黄色もそのまま・・何一つ変わらずに、でも、混ぜ合わせるという次元を超えていくこと。これが「統合」なんじゃないかなって思うんです。

IFSでもここは繰り返しお伝えしているのですけど、各パーツさんにね、「あなたは何ひとつ変わらなくていいです！そのままで頑張っているのだから。ただ、もしよかったら、一緒に協力しませんか？」というスタンスで交渉していくのです。

自分一人の内側の「統合」でさえ難しいのですから、これを世界というフィールドでやろうと思ったら、どれだけ至難の業かは、容易に想像がつくと思います。でも、もう私たち、そこをやらないといけない、逃げられない・・そういう時代に来てしまったんだよ・・という現象が、あちこちで勃発しているのが、この2024年と言う今です。

　では、目下の目標として、先ずは自分という一人の人間の「統合」をするには、何から着手したら良いのか？と言うと、一見矛盾しているようだけれど、「自分軸」の確立と「個」の健全な境界線の創造です。

　先ほども書きましたが、「統合」とは混ぜ合わせることではありません。自分の中に存在する複数の「パーツ」の個性を知って、パーツ同士の協力体勢を作ることです。それが出来た上で、次は、自分と自分以外の他人とのヘルシーな境界線を構築していきます。

心理学用語では、

　境界線＝バウンダリーですね。

でも、私たちって、無自覚で居ると、このバウンダリーを易々踏み越えて、他人の境界を侵しがちです。

例えばこんな風に・・・あるあるではないでしょうか？＾＾；

「～～さんは～～すべきだったよね？！」

「普通は～～～してくれるはずだよね？」

「あの人さえ～～～してくれたら！」

終いには、

「雨さえ降らなかったらこんな思いをしなかったのに！」

なんて、神の領域に越境することだってあり得る。＾＾；