どうしていつも同じような場面や人間関係で上手くいかなくなるんだろう?
そんな風に思った時は、自分のヒロイズムを見直してみるのも役に立つかも知れません。
ヒロイズム・・・簡単に言うと、どんなプロセスを経て成功する物語を「素敵!」とか「かっこいい!」と思っているか、です。
ちなみに私はこんなお話でした。
「あるところに、努力家でいつも自分のことより相手のことを思いやることができる、優しい娘がいました。娘は幼いころに母親と生き別れ、仕事をしないでお酒を飲んでばかりいる父親と二人暮らしをしていました。昼間は女工として町で働き、疲れて帰ってくるだけの毎日。でも父親はまるで知らんふり。娘は絵を描くのが好きでした。けれど、貧乏だったのでスケッチブックと絵具を買うお金もなかなかたまりません。たまの休日に、小遣い稼ぎのために町の通りで靴磨きの日雇いをしながら絵も売りましたが、なかなか売れません。そんなある日、ひとりの紳士が娘の画を見てこう言いました。「この絵は全部君が描いたのかな?素晴らしい感性だね!どうしてこんなところで靴磨きなんてしているの?君はこんなところに居るべき人じゃない。」そう言うと、そのまま娘を自分の養女として迎え入れ、美術を学ばせるために学校に通わせてくれました。それから娘は瞬く間に有名な画家として世界に知られるようになり、幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし。」
と、まあこんな感じです。長々と語りましたが、要するに、努力もするし、才能だってあるのに、生い立ちが不幸で、それを認めてくれる場所や人がないから、苦労して、苦労して、苦労して、ある日、その才能を見抜いてくれる人物が突然現れて、幸せになりました♪
ってヒロイン像が素敵!最高!って思ってたってことです。
で、このお話のどこが問題かと言えば、
それを認めてくれる場所や人がいないから、苦労して、苦労して、苦労して、ある日、その才能を見抜いてくれる人物が突然現れて、幸せになりました♪
って部分だと思います。つまり、このプロセスがないと、自分の成功体験としては「片手落ち」だと、心のどこかで想いがちだってことですね。
もっとダイレクトに言ってしまえば、私が描いていたエモいヒロイズムには、
①才能を認めてくれる場所や人がない
②苦労して、苦労して、苦労して
③その才能を見抜いてくれる人物が突然現れて
の3条件が必須だったということです。私の成功物語、これありき!!!みたいな。^^;
で、この3条件を先ず満たすところから物語をスタートしないといけませんから、無意識にそういう場所を求めて彷徨っていたなあ・・と。(笑)
わざわざ、障害物のある方へ、ある方へ・・って。だって、そうしないと、心が深い充足感を感じられないのですから。すべては、最高のフィナーレのため!^^;
なんか・・・改めて書き出してみても、わざわざどうして?ってくらい、痛々しい。(涙)
3つの中で②に関しては、自分の行動なので、変えることができます。でも、①と③に関しては、①は自分がそう思い込むことで成立していたし、③なんて自分ではどうすることもできないから、一生起きない、現れないかも知れないじゃないですか。
自分のヒロイズムを、客観的に因数分解してみると、実に不毛である要素を目の当たりにしてしまうことがあります。
ただ、知ることで、成功までの”効率の悪さ”に気づくことができると、状況は変化していきますから。わたしの場合は、①と③の設定に先ずさよならをしました。そうしたら、②への無駄な力みが減っていきました。
あなたのヒロイズムはどんな鉄板ストーリーに支えらえていますか?
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
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写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
写真を眺めてほっと一息^^
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