誕生日の1ヶ月前ということで、今朝は運転免許の更新に行ってきました。
そもそもがペーパードライバーですので、この5年、無事故無違反は当たり前＾＾；。30分のビデオ講習を受け、そそくさと忙しない警察署を後にしました。
そうそう、ビデオ講習の中で、「だろう運転」と「かもしれない運転」というワードが出て来ました。
「だろう運転」の例としては、大型バスが横断歩道の前で停車しているとして、その向こう側の死角には「誰もいないだろう！」と通常スピードで右折してしまうこと等で、まんまと死角に居たスクーターをはねてしまう映像が映し出されました。
一方、「かもしれない運転」という例では、信号のない横断歩道で、脇に止まっている子どもが突然「走り出すかもしれない」という心構えでスピードを落として走行するというもの。案の定、子どもが走り出しますが、停止できたので、子どもはひかれずに済む・・という映像が流れました。
ところであなたは「直感」と「思い込み」の違いって何だと思いますか？
実はわたしも、両者の違いが最近までよく分かっていませんでした。ただ漠然とですが、「直感」が鋭くなりないな～と思っていたし、「直感」が鋭いと、なんとなく人生が有利に進むんじゃないかなあ？とも思っていました。また、「思い込み」に関しては、よく、「～～の思い込みがあると、人生上手く行かない」だから「～～の思い込みは手放しましょうね！」みたいに使われることが多いので、その語感には、あまり良い印象を抱いてはいませんでした。
それが今日、「かもしれない運転」と「だろう運転」の喩えを聴いた時、
「だろう運転」＝「思い込み」
「かもしれない運転」＝「直感」
ではないかと思ったのです。
先ほどのビデオの例に戻ると、「だろう運転」では、ドライバーの思考には検証のプロセスは起こらず、死角には絶対に誰もいないだろうと信じて疑っていません。つまり選択肢はひとつきりです。
でも、「かもしれない運転」の方は、「子どもが飛び出してくるかもしれない」し「飛び出してこないかもしれない」と少なくとも最低２つの選択肢がドライバーには存在しています。複数の選択肢が立ち上がる理由は、過去の似たような経験をちゃんと踏まえてリマインダーできているからだし、複数の可能性を頭の中で転がして考えられるだけの落ち着きと、心の余裕があるということです。
こう書いてみると、「だろう」思考の方が、一見すると選択に迷いがなく、自信満々に見えますが、実際には複数の可能性を立ち上げることができておらず、ひとつの選択に縛られがちなのに対し、「かもしれない」思考の方は、一見すると複数の可能性の中を思考が”あ～かもしれない、こ～かもしれない”と行き来し、その時は迷っているように見えますが、実は過去の経験を素早く検証し、最も精確で信頼に足り得る選択をしていると言えます。
つまり、直感の方は、「それを既に知っている」という感覚が強いのではないかと思うのです。そういう意味では、あまり「どきどき」や「わくわく」はしないのかも知れない。一方で、「思い込み」の方は、それがどうしてそうなのか？はっきりした理由は分からない（複数の可能性を立てることを放棄している）ため、「これは～～だろう」と思い込んだ先には、むしろ「どきどき」「わくわく」が無限に広がっているのではないでしょうか？
その「思い込み」が、良きものであった場合には、思いがけず楽しい未来に運ばれることもあります。だから、「思い込み」が悪いというのではありません。でも、それがあまり良きものでなかった場合は、その「思い込み」によって、人生が悪い方にさんざんに振り回されてしまう可能性が高いと言えます。
「直感」って、実は「どきどき」「わくわく」を得意とする領域のものではないのではないか？
これは案外真実ではないかなと思うのです。「直感を磨く」とか「直感を鋭くする」って、要は、これまで積んできた経験を、丁寧に精緻に精査するスキル。シックスセンスがなくたって、誰にでもこのスキルを伸ばせる可能性は、十分にあるかもしれない。
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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