ここのところ、不安定なお天気が続いていた中、比較的安定して晴天に恵まれた3連休でしたね。連休が始まる前は、特に予定も入っていなかったので、読みかけの本や論文を読破するぞ!なんて意気込んでいましたが、たまたま傾聴カウンセリングのお申込みが重なったため、結果、お仕事に全集中した連休となりました。
それにしても、セッション後、逐語を起こしながら毎回思うのは、「もっと勉強しないとなあ・・・」ということ。ちゃんと”聴けていなかった部分”は逐語の流れがスムースでなくなる場合が多いのですが、こればっかりはもう、経験を積むよりほかないのでしょう。内省ばかりが募りますが、そんな時は、精神科医の高橋和巳先生の『ちゃんと傾聴ができるようになるまでには、最低2年はかかるよ。』という言葉を思い出し、どの部分がどう出来ていなかったのかを、具体的に検討するようにしています。
ところで傾聴の際、クライエントさんから、
「こんな些細なことで悩んでいるなんて・・・」
「こんな小さなことで・・・」
「こんなどうしようもないことで・・・」
といった、ご自身がそのことで悩んでいることを申し訳なく思っていたり、恥ずかしく思っているということを表現するフレーズが聞かれる場合があります。
それに対し、わたしはいつもこう言います。
「いいえ、それは〇〇さんにとっての重大問題ですよ!」
これは、カウンセリング上の決まり文句や、受容の模範解答等では決してありません。100%、心からそう思ってお伝えしていることです。なぜなら、わたしは悩みの深刻さを、クライエントさんから語られたナラティブでは測っていないからです。では、何で測っているかというと、その事象(悩み)に対する、クライエントさんの自律神経系の反応からです。
自分では「こんな些細なことで・・・」と思っている事象(悩みごと)で、もしご自身の感情が圧倒されて、身動きが出来なくなるほど落ち込んでしまうのだとしたら、それは命に係わるほどの重大問題なのです。
これは逆に言えば、世間的に見たら、「それって命に係わるレベルだよね?」という悩みを抱えた方でも、自分の感情を、常時適切に相談・説明できる相手(愛着対象)がおり、それらをリソースとして自律神経系と折り合って、問題を解決してゆける力があるのであれば、悩みの深刻さは、「こんな些細なことで・・」と口にしているクライエントさんより軽度の場合もあるということです。
hanahiroinoniwa.hatenablog.com
前回の記事でも書きましたが、「こんなことで悩んでいる自分なんて・・」と、ご自身の悩みを過小評価したり、恥ずかしく思わないでくださいね。
傾聴の時間は、その事象の内容以上に、それが起きた時の、あなたの心身の反応がどのような状態だったのかを、より丁寧にお聴きしたいと思っています。また、自分の自律神経系の反応傾向と、どのように付き合って行けばよいのかも、合わせてお伝えしていければと思っています。
☆きょうも最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
愛着に傷つきを持つ方のピアグループ
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