関東地方は昨日の雨で桜がだいぶ散ってしまいました。季節と言うのはよくしたもので、ちゃんと次の幕が開くよう、切り替わっていくのですね。
インスタで投稿しましたが、先日、写真仲間で句友でもある中村朔さんと、春のミステリーツアーに行ってきました。
今回のツアーのきっかけは、彼女からの「素の自分を撮影して欲しい」という撮影依頼でしたが、彼女もクライエントさんを持って、仕事として撮影を提供しているカメラマンさん。それならば、金銭のやり取りは無しにして、お互いを自由気ままに撮り合うのが、今回のテーマ的にはベターなんじゃないかなあ?と、逆にご提案させていただきました。で、いつの間にか、ことはどんどん面白過ぎる転換になっていった・・・というわけです!
その時の投稿と写真はこちら・・・・・
で、上の文中にも出てきますが、この企画を通して、人を撮影する際に、私が大切にしていること・・を改めて再確認できました。
それは、スキルや所持している機材や、モデルさんとのコミュニケーション・・と言った、その場でのパフォーマンスに関することではなくて、
「自分にどれだけ絶望してきたのか」
「絶望の底の深さ」
だと思ったんですよね。
なんか、華やかな撮影とかけ離れてるワード・・って感じですかね?^^;
あ、ちなみに、そんなもんあってどうする?!って方も居ると思いますので、あくまで私の感覚ですよ?
モデルさんって、不思議なもので、カメラマンのテンションを超えて来ないんです。
つまり、カメラマンが「うっきゃ~♪楽しい~!やっぽーーーーーい!!!」みたいな、超ハイテンションだったとするじゃないですか?このテンションをモデルさんは超えないってことなんですよね・・・。うーん、分かります?^^;実際にお見せできたら、「ああ、なるほどね」って分かると思うんですけど。
ですので、予め決まったテーマ(感情背景)で撮影することになっている場合には、そのギリギリ・スレスレのテンションにカメラマンは自分の感情をコントロールしていくってことになります。
でも、これ、ハイテンションの場合もそうだけど、私は逆も同じだと思っていて・・・
例えば、モデルさんが撮られることに抵抗があったり、人が怖かったり、自分に自信がなくて挙動不審になってしまう・・・みたいな場合には、ローテンションの底を、カメラマンがしっかり支えることで、それ以下にモデルさんが落ちなくなる・・ってことなのです。
この「人が怖い」とか「自分が嫌い」とか「自分に自信がない」の絶望の底が浅い方に撮られた場合(断っておきますが、それが悪いのではなくて、むしろ人として幸せなことではあるのですよ!)、そこの基準を始めからとっくに超えてしまっているモデルさんは、理由は分からないけれど、自分がものすごく惨めに思えてきます。
やはり、撮ってもらうんじゃなかった・・そう思いながら、どんどん落ちていく。そして、出来上がった写真を見て、再度落ち込む・・・。そんな感じ。
朔さんが展開している「撮られたくない人のための」フォトセッションメニューにおいても、彼女が内容の伝え方に難儀しているのはすごく理解できるのです。なぜなら、パフォーマンスに関することであれば、いくらでも言いようがあるからなんだと思う。ことは「プレゼンス」の問題なので。
今回、彼女に撮られてみて、わたし自身がすごく安心して向き合えたのは、恐らくですが・・勝手な解釈かも知れませんけど、味わい、苦しみ、けれど、乗り越えてきた「絶望の底の深さ」が共鳴し合ったからなのかな・・と思ったんですね。
彼女の撮影するポートレート、どの方も表情がすごく安心して綺麗なんですけど、私も撮られてみて納得しました。
撮影前の移動時間、電車の車内で私は彼女に
「そもそも、人物写真に関しては、私が撮っているのは写真なのかな?ってずーっと思ってるのよね・・」
と話したのですが、私にとっては写真もカウンセリングも、究極のところは、「協働調整」なのだろうと思っています。
今年に入ったあたりから、一部の方には少しずつお伝えし始めているところですが、撮影のお仕事に関してはねえ・・・、今、いろいろと思うところがあって変容中で・・・まだはっきりしていませんが、はっきりしたらお知らせしようかと思っております^^。
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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