わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

私たちはもうずっと前から多様性を生きていた

 

 先日、何故だか不意に「動物たちの様子を見にいきたい」という想いが湧いて、家から一番近い多摩動物園に出かけてきました。

 

 最後に動物園に行ったのは、確か3年くらい前だったのかな?フォトレッスンで上野動物園に受講生さんとパンダの撮影に行ったのでした。

 

実は、多摩動物園を訪れたのは初めて。動物園と言うのはとかく平地にあるものと思っていたら、一山まるごと動物園にしました、みたいなロケーションで、園内はちょっとしたハイキングコース。一周したら息があがってしまいました。(笑)

 

 

 キリン、ニホンザル、カンガルー、インドゾウ、アフリカゾウ、オラウータン、トラ、コアラ、フクロウ、トキ、チンパンジー、レッサーパンダ、サイ・・・まだまだ、他にも居たけれど、思い出せないくらい、たくさんの動物たちに会いました。

 

 キリンをぼーっと眺めていたら、思ったんですよ。

 

私たちって、この地球という星って、そもそも既に多様性の世界だったんだよなあ・・と。

 

ダイバーシティ・・なんて言葉が、声高に叫ばれ始めたのって、ここ4,5年だと思うけど、それ以前からずーーーーっと、私たち、「多様性」でしかなかった。

 

 

で、動物たちというのは、動物園では「柵」という目に見える境界線があるとは言え、自然界の中でだって、トラはトラ、キリンはキリンで、すみ分けが出来ている。その境界線をどちらかが越えてきた時に、捕食や闘争が起きたりもするけれど、それ以外の時は、基本的にはお互いの存在を認めながらも、「存在」そのものを侵食し合うことはしないんじゃなかろうか。

 

 

 

 そんな視点で、昨今の人間界の「多様性」というプロパガンダから生まれる争いごとをよくよく見ると、その原因は、「多様性=混ざり合うこと」と勘違いすることから始まっているような気がする・・・。どうでしょう?

 

 

 染色家の志村ふくみ先生も、著書『語りかける花』の中でこんな風に述べています。

 

 

 

 

今日、本をよんでいたら、「緑と紫は、けっしてパレットの上で混ぜるな」という警句を発見した。緑と紫は補色関係に近い色であるが、それを混ぜると、ねむい灰色調になってしまう。だが、この二色を隣り合わせにならべると「視覚混合」の作用で美しい真珠母色の輝きを得るというのである。これは全く、同感、実感である。(中略)どんなに美しい色を混ぜ合わせても、決してこうはならないのである。(中略)この二つの色を混ぜ合わせればお互いは死ぬのである。反対にこの主調を生かせば、色は輝くのである。

 

 

まさに、まさに、それなのです!先ほど述べた、

 

基本的にはお互いの存在を認めてはいるけれど、「存在」そのものを侵食し合うことはしないんじゃなかろうか。

 

 

ということなのだと思うのです。

 

 

マイノリテイと言われている人たちの真の望み・主張と言うのは、マジョリティに混ざり合いたいという意味ではなくて、社会のハーモニーとしての大切で貴重なひとつの「色」として、そこに存在したい!その「色」があることを無視しないで欲しいと言うことではないか?

 

 

そんなことを思いながら、その日動物園を後にしたのでした。

 

 

子どもだった頃、母親と散歩をしていると、知的障害を持った方が何か大声で叫びながら正面から歩いてきたことがありました。その異様さは、何も知らない子どもにとっては、正直、恐怖を呼び起こす光景であることは否めないことです。

 

「ねー、あの人、何で怒ってるの?」

 

罪無き好奇心から母の袖口を引っ張ると、母は、

 

「しっ。そんなにじろじろ見ちゃダメよ!」と言って、私の腕をきつく牽いたものでした。

 

そんなことが、何回も何回も繰り返された先に、自分にとって「理解を超えた人や事象」は「観なかったことにする」、「なかったことにする」のが正解という防衛反応が出来上がっていったように思うのです。

 

 

 多様性の社会とは、すべての主義主張・立場・が混ぜ合わさった世界ではなく、見なかったことにしてきた存在の何かを、今一度、「存在しているね」と、直視していくことで実は十分なのではないかとも感じています。

 

 

 あなたの考える多様性の社会は、どんな世界ですか?

 

 

きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき

 

 

 

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