わたし歩記-あるき-

*心理士を目指す写真家の学びの記録*

星と心理学と

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 このところ、面白い講座やセミナーを立て続けに受けていたので、記事にしたいと思うのですが、それらが脳内で激しく化学反応を起こしていて、なかなか思うような言葉になってくれません。錬金術でいう、言葉が「金」なのだとしたら、そこに到達するのにはまだほど遠い気もするのですが、”不純物”の状態でも、いったん取り出して眺めてみたい気もして、こうしてツラツラと文字に起こしています。

 

 さて、昨日の午後は、朝日カルチャーで開催された、臨床心理士の東畑開人先生と、占星術家の鏡リュウジ先生のコラボ講座に参加していました。↓  ↓  ↓

 

www.asahiculture.jp

 

 

 

もう、すっごく面白かったです!(って書いただけでわたしの脳内がテレパシーでそのまま読んだ方に伝わればいいのに・・って心底思います。)

 

 

東畑先生は、昨今のコロナ禍における人間関係の状態を、転移、投影、転移性治癒、距離感、言葉、SNS、マーケット、チンパンジーの鬱、コミュニケーション不全、ユングとフロイト、トラウマ、再演、と言ったキーワードから読み解き、そこに鏡先生は、占星術的な視点から、水星、ヘルメス(水星を象徴する神)、ギリシア神話、オリンポスの神々、賢者の薔薇園の図、錬金術、天上界・人間界・冥界、占星術がもたらす希望、といった「鍵語」を用いて、対談を展開してゆかれました。その両者の掛け合い、響き合いの美しさといったら!!!どちらも各々の分野ではお話上手ということもあって、2時間の講座でしたが、あっという間に感じられました。

 

 

 話の流れの中で、いくつも重要な言及があったのですが、わたしの中で一番印象に残ったのは、いま、ヘルメスの暴走が激しくなっていることを、両先生共に危惧しているという点でした。

 

 

鏡先生曰く、ヘルメスというのは、オリンポスの神々の中で唯一、天界と人間界と冥界を自由に行き来できる神様なのだそうです。

 

3つの階層(天界・人間界・冥界)が明確であるという前提ありきだったからこそ、かえってヘルメスの自由は保たれていたのではないか?」

 

と鏡先生はおっしゃいました。けれど、いま、その境界があいまいになってきてしまった。人間がインターネットでの光コミュニケーションを発明したからです。鏡先生は、インターネット(バーチャル)世界を、今までは声もかけられなかったような地位の人たちや、人間の心の陰の世界(冥界)と階層を超えて自由に繋がるのを可能にした「霊界」であると仮定していました。水星は、言葉やコミュニケーションをつかさどる星です。そして、違う性質同士を結び付けて新しいものを創造するのと同時に、物事に距離を生み出す働きもあると説明した上で、天上と人間と冥界に境界がなくなったために、人はかえって不自由になり、人から出た言葉だけが離れてひとり歩きして暴走しているのではないか?ヘルメスは、太陽を始め、月や金星やその他の惑星あってのヘルメス。このままヘルメス一神教に突き進むことは、我々にとっては危ういと言うのです。

 

 

 対する東畑先生は、鬱になったチンパンジーが、どのように群れの中に戻って行けるようになるのかを引き合いに出していましたが、このお話が出てきたとき、数日前に、従兄が書いた下記の本↓↓↓を読んでいたので、不思議なシンクロにひとり興奮してしまいました。従兄もここ数年、時々京大で講義をしていたそうなので、東畑先生が取材した飼育員は彼だったのかな?と想像してしまいました。

 

 

 

 

 

 鬱になったチンパンジーは、群れのボスのところにいき、指を甘噛みしてもらうのだそうです。本気噛みではなくて、あくまでも「甘噛み」です。そうすることで、相手は「敵」ではないことを知り、鬱のチンパンジーは自分の世界を信じられるようになり回復していく。対面でやりとりが当たり前に出来ていたコロナ以前には、リアルの人間関係で「甘噛み」のように実態を伴ったコミュニケーションがなされていたけれど、今は、その「甘噛み」に当たる部分を、「言葉=文字=文脈」つまりは「ヘルメスのパワー」だけでしなければならない。人類はいま、かつてない実験の場に置かれてしまっている。そして、リアルな人間関係ではやりとりの中に「考える」という時間が保たれており、そこで崩壊を防げていた部分もあった。でも、言葉のやりとりはとにかく速い。人間関係の成熟も速いため、「転移・投影」のスピードも速く、そこに対処できないために、関係が崩れるのも速くなっている。ところが、人間関係は次々と生まれるために、一つがダメでも、また次・・と焼き畑農業のような人間関係が増えていて、「居る」ことを保証されずに、病んでいる人が実に多い。

 

 

最終的に、今後ますます「神々の世界」「宗教」との境界線がなくなった時、そこに存在しうる「人間」を「人間」が信頼できる世界が創れているかどうか?そこをサポートしていく役目が心理学にはあり、「人を信じる力」を養う希望を与えられるのが、占星術だろう・・・と講座は結ばれていました。

 

 

 とまあ、こんな感じの話が、他にもいくつもあって、録画映像を3回見直しましたが、まだまだ深くて語り切れないといった状態です。^^;

 

 

特に東畑先生のカウンセリングの現場における「転移」の話は、ものすごくためになったし、知ることができて、本当に良かった内容だったのです。どちらの先生共に、心理学・占星術、どちらの知識がまったくなかったとしても、理解し得る内容になっていて、そこが本当にすごいなあと感心してしまいました。

 

 

 講座の後、Twitterに投稿したら、鏡先生から早速メッセージが入ったのも嬉しかったです。

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5年ほど前に、雑誌掲載用の撮影でお世話になりましたが、当時よりも砕けた感じになられていて、ほんと素敵でした。

 

 

先生が翻訳されたこちらの著書も読んでみたいと思っています。

 

 

 

 

きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき