ここ数日、大谷選手の通訳の方の一件で、テレビの報道でよく耳にするようになった”依存症”ですが、
アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症、SNS依存症、買い物依存症、スマホ依存症、恋愛依存症、などなど、あげたらキリがありませんが、大別すると、
その対象を・・・
やらずにはいられない=強迫
やめられない(やめようとは思うけど)=反復
思いついたら即行動=衝動的に
もっと、もっとと飽きたらず、満足しない=貪欲性
という資質を合わせ持った状態を指します。
そして、依存症の一番厄介なところは、実は依存症を抱えている当事者も、自分が対象に依存していることに悩んでいる自覚が大なり小なりある・・ということだと思います。
やめられない自分が恥ずかしい
やめようとしていたのに、また同じことを繰り返してしまった自分が情けない
どうして自分はそれをやってしまうんだろう?
大事な人を困らせていると分かっているのに・・なぜ?
多くのクライエントは、そんな自分を恥じている場合が多いのです。ですから、自分が依存症であることを、隠蔽しようとするか、もしくは、どうにかしようと、性格改善プログラムを受けたり、頑張ってコーチングを受けて見たりもする。傍目にもびっくりするくらい、努力家の方も多いのです。
時にはそれが効果を発揮する場合もあるでしょう・・・。ですが、かえって悪化してしまうというケースもそれ以上に多いのです。
何故なのでしょうか?
それは、依存症を改善するためには、必ずあるプロセスを経なければいけないから。そして、それこそが、依存症の患者さんが一番恐れていることだからなのです。
いったい「それ」とは何でしょうか?
それは、「孤独」です。
その方の心理発達状態が成人期である場合、依存症のクライエントというのは、何かを頑張り過ぎて疲弊し、もう限界を迎えているというケースが多いです。
ポリヴェーガル理論で言うと、交感神経(赤)がフルスロットルで稼働して、あと少しで限界・・・・、背側迷走神経複合体(青)の働きで、シャットダウン(不動化)するぞ・・・という状況です。
ところがです!これで一直線に青になって、不動化できれば回復の道もむしろ早いのですが、依存症のクライエントさんたちは、交感神経が限界の赤状態を、更なる赤(依存対象へ向かうこと)で打ち消して、(本来はそちらを改善すべきの)現状を維持しようとしてしまうのです。
何故なら「青」で不動化し、恥ずかしい自分が明るみに出てしまい、誰とも接点がなくなる(孤独)ことの方が、依存行為を止めることよりも恐怖だからなのです。
でも、一旦この「孤独」という状態を受け入れ、自律神経系を整えないことには、回復の道はありません。
先ずは、
やめられない自分が恥ずかしい
やめようとしていたのに、また同じことを繰り返してしまった自分が情けない
どうして自分はそれをやってしまうんだろう?そんな自分が嫌い。
大事な人を困らせていると分かっているのに・・なぜ?
これらの「恥」の感覚を自分が持っていることに気づくことからがスタートです。できれば、その気持ちを、信頼できる人と、安心・安全の場で、分かち合えると良いです。
その緊張を緩めていくと、徐々に「孤独」を安心の中で受け入れられるようになっていきます。
自分を変える・・自分を改善する・・というフェーズはそれからでも遅くはありません^^
hanahiroinoniwa.hatenablog.com
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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