わたし歩記-あるき-

あなたの未完了の物語を身体アプローチと対話で再編集する心理カウンセラー のブログです

「正しく怒ると、身体はむしろ緩む」

 

「正しく怒ると、身体はむしろ緩む」

 

こう言うと、少し意外に感じる人も多いかもしれません。
今月は、特に「怒り」について扱うセッションが続いたので、今日は補足としての記事を書いてみたいと思います。

クライエントさんに、
「正しく怒れるようになると、身体はむしろ緩んでいきますよ」
とお伝えすると、大概の方が、「え?」という表情をされます。

 

「怒り」というと、怖い、攻撃的、関係を壊すもの、
できれば感じない方がいい感情。

そんなイメージを持っている人が、とても多いです。
(私も長い間そうでした。正直に言えば、今でも無意識的に怒りを恐れているような気がします。)

 

けれど、身体の仕組みやトラウマケアの視点から見ると、
怒りは本来、まったく別の役割を持っています。

 

「怒り」は「安全を確保するための反応」です。

 

危険や侵入、理不尽さを感じたとき、身体はまず「これはおかしい」「境界が越えられている」というサインを出します。


そのサインが、「怒り」です。

 

怒りは、誰かを傷つけるために生まれた感情ではありません。

自分の身を守り、ニーズを伝え、これ以上踏み込まれないための境界線を引く行為です。セッションで、しつこいくらいに、この「境界線」を認識するためのワークを手を変え品を変え続けるのはそのためです。

 

トラウマケアの文脈では、
「怒れなかったこと」そのものが、時空を超えて、身体に緊張を残すと言われています。

 

本当は嫌だった。
本当は怖かった。
本当は助けてほしかった。

 

けれど、その場で怒ることも、拒否することもできなかったとき、
身体はその未完了の反応を、ずっと抱え続けます。

 

その結果、慢性的な緊張、呼吸の浅さ、顎や肩のこわばり、
そして原因の分からない疲労感として残っていくことがあります。

 

ホルモンの視点から見ても、これは自然なことです。

 

怒りを感じているとき、身体では、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、
「逃げる」「闘う」ための準備が起こります。

 

ところが、怒りを感じても表現できない状態が続くと、ストレスホルモンであるコルチゾールが高止まりして、身体は常に「警戒モード」のままになります。

 

この状態では、安心に関わるオキシトシンや、回復を促す副交感神経の働きが入りにくくなります。よって、フリーズからのシャットダウンとなります。

 

つまり、怒りを感じないことが安心・安全なのではなく、
怒りを感じても自分の欲求通りに動けないことが、身体にとっては不安全なのです。

 

パーツセラピーの視点で見ると、怒りはひとつの「パーツ」として現れます。

 

それは乱暴なパーツ(副人格)でも、問題児でもありません。
多くの場合、彼らはとても必死で、
「もうこれ以上、傷つけられないように」と働いている存在です。

 

怒りのパーツは、自分のニーズを守るために前に出てきています。

 

だから、無理に抑え込まれたり、
「そんなふうに感じるなんてダメだ」と否定されると、
そのパーツはさらに強く暴れ、あるいは逆に凍りついてしまいます。

 

一方で、怒りを安全な形で認め、言葉にし、「ここまではOK」「ここからはNO」と伝えられたとき、そのパーツは役割を終え、自然とSELFに統合されていきます。

 

このとき、身体では不思議な変化が起こります。

 

呼吸が深くなる。
肩やお腹がゆるむ。
背中が楽になってくる。
体調を崩しにくくなる。
足の裏に体重が戻ってくる。

 

 

「正しく怒ると、身体が緩む」というのは、精神論ではなく、生理的な事実でもあるのです。

 

 

ここでいう「正しく怒る」とは、怒鳴ることでも、相手を打ち負かすことでもありません。

 

自分の内側で起きている反応に気づき、それを相手に分かる形で伝えること。

 

「私は怖かった」
「それは私にとって負担だった」
「これ以上は受け取れない」
「もっと大切に扱ってほしかった」
「共感してほしかった、理解してほしかった」

 

そうしたニーズの表明こそが、怒りの本来のかたちです。

 

怒りは、安心・安全を壊す感情ではありません。
むしろ、安心・安全を回復するための、生きた反応です。

 

もし怒りに対して、「感じてはいけない」「怖いもの」というイメージを持っているとしたら、それは怒りそのものではなく、怒りが歪んだ形で表に出てしまった痛い経験があったからかもしれません。

 

身体は、ちゃんと分かっています。安全が回復したとき、自然に緩むということを。

 

ですから、怒りは、敵ではありません。
あなたの身体が、あなたを守ろうとしている証拠です。

 

先ずは、「怒り」に対しての概念から変えていってみましょう!
そのうえで、あなたが本来育めたはずの「境界線」を一緒に再構築していきましょう!

 

 

きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

あなたの未完了の物語を身体アプローチと対話で再編集する心理カウンセラー
・愛着の傷 / 生きづらさ / 発達凸凹
・身体アプローチ × パーツセラピー × 原始反射統合
・心の安心基地をつくっています
日本心理学会認定心理士 / 療育整体師

さとうみゆき

 


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