「内受容感覚」という言葉をご存じでしょうか?聞きなれない言葉ですよね?
では、「外受容感覚」はどうでしょうか?
これは、
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚と言った、五感に基づく感覚のことを指します。
となると、「内受容感覚」というのが何なのか?凡その想像がつきませんか?
これは、心拍の動きや胃腸の動き、呼吸の状態、痛みなどから受け取る感覚で、俗に第六感とも言われています。
「何となく胸騒ぎがする」
「腰が重くて気乗りしない」
「あの人と一緒に居ると呼吸が浅くなってくる」
「あの場所へ行くと頭が痛くなる」
あなたには、こんな経験はありませんか?それが、あなたにとって固有の「内受容感覚」です。そして、愛着トラウマを負っている方や、鬱を患っている方などは、このような身体が発してくる感覚に疎いことが特徴です。
この間から、久しぶりに津田真人先生の『ポリヴェーガル理論への誘い』を読み直しています。何度読んでも、理解に至るには程遠いのですが、毎回読むたびに、都度、私の中で刷新されている知識と結びつき、理解できることに喜びを感じられる良書です。
39ページにこんな文章があります。
・・・「内受容感覚」を「第6の感覚」として重視し、それを「より高次の行動のインフラ」と位置づけていました。内臓感覚に始まる身体感覚が私たちの「意識」をつくりあげ、「自己」をつくりあげ、私たちの「意識」や「自己」は内臓感覚に始まる身体感覚によって成立するのです。
さらに、続けて40Pにはこうあります・・・
腸内細菌たちは腸の中で、迷走神経の端末に向けて、私たち宿主のホルモンや神経伝達物質に酷似した物質を分泌し、迷走神経をその気にさせてその情報を脳に伝達させ、自分たちが腸内で住み心地よくいられるように、脳のニューロンに遺伝子発達レベルまでも変化をもたらすようなのです。
ここまでざっくり何を言っているかと言うと、腸内細菌が、私たちのこころを支配している!という話をしているのです。
つまり、先ほどの「内受容感覚」が、私たちの固有の行動や性格を決めている根拠がここにある・・という話なのですね。
さらに津田先生はこう続けます・・・
でもここで大事なのは、その腸内細菌によるこころの支配を取り持つものこそ、ほかならぬ迷走神経だってことなのです。現に、迷走神経を切断すると、その腸内細菌の影響は、ほぼ壊滅的に消滅してしまいます。
腸内細菌ー腸ー脳軸
という「内受容感覚」ルートには迷走神経の発達が欠かせないということになります。
ではもし、迷走神経がヘルシーでない場合にはどうなってしまうのでしょうか?
おそらく、サバイバルモードの誤作動が起きやすくなり、本来であれば、避けられるべき危険が避けられなかったり、安心を感じられるべきところで、リラックスできない事態が起きてくるので、当然生きづらくなるのではないでしょうか?
少し話がそれるかも知れませんが、「意識による判断の7秒前に、脳が判断する」という、ヘインズ博士の実験を思い出しました。
この話と繋がるかどうかわかりませんが、この「意識の7秒前」に脳に判断をさせている存在こそ、「内受容感覚」・・つまり、
腸内細菌ー腸ー脳軸
ではないかと私は感じるのです。私たちがよく「無意識」とか呼んでいるものの正体です。
だとすると、食べ物を工夫することにより、良質な腸内環境を整えるだけでは、このルートは快適には働かないということにはならないでしょうか?
やはり、ヘルシーな心・身体・社会への鍵を握っているのは、迷走神経なのかも?!
今回の記事は、私の覚書のようなものとなりました。
分かり難い内容かも知れませんが、読み流してくださいね^^;
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
ありおりカウンセリング
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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