腰への荷重負担を減らしたい、でも、外出への恐怖軽減とリハビリのためにも、撮影は続けたい・・・と言うニーズを叶えるべくして使い始めたX100Vですが、これが思いのほか楽しくて、この点ではむしろ腰痛に感謝しても良いくらいではないか?と感じているほどです。(←もちろん二度とあんな痛い思いはしたくないし嫌ですよ!涙)
(↑品薄過ぎてあり得ないほど値段高騰しててびっくりする!^^;)
で、何が面白いかって、35mmという画角の奥深さを知ることができたこと!うん、ここです、ここに尽きると思う、たぶん。
写歴は今年で20年ほどになる私ですが、35mm点焦点というレンズを使ったのは、意外にも初めて!そして、X100Vを購入する際、一番の懸案事項は実はこの画角にありました。
その理由ですが、ここ数年の間に使用した35mmに最も近しいと思しき40mm単焦点レンズにどうしても馴染めなかったから。35mmでも同様な状態だったらどうしよう・・と心配だったのです。
故に、購入で最後の最後まで迷ったリコー GR IIIxは候補からは外れてしまいました。以前に28mmの方を使っていたことがあるので知っていますが、こちらもコンデジの中では群を抜いてとても良いカメラです。
あと、このカメラとも迷いました!扱いが馴染んでいるSony!
ズームも200mmまであれば、もう何があっても十分じゃない?
この辺りが私が思う、今のおすすめコンデジかなあ・・。
でも、X100Vをいざ使ってみると、それは直ぐに杞憂に過ぎなかったと分かりました。
ここからはあくまで私の主観ですが、35mmという画角は、とても礼儀正しいというか、フォーマルというか、紳士的な距離を被写体との間に創ってくれるのです。
それはまるで、初対面の人に敬意や尊敬をもって対峙するときのあの背筋がしゅっと伸びる感じ・・とでも申しましょうか。
決して馴れ馴れしい感じでもなく、でも余所余所しい感じでもない。だけど、「ちゃんとあなたを見ていますよ」という大人同士の距離感・・みたいな。
これがね、実に気持ちが良いんです。
目の前の被写体に敬意を持って出逢い、よくよく観て、知って、識って、理解して、もう少し知りたいと思ったら近づいて、もう少し客観視・俯瞰したいと思ったら、自分の方が主導権を持って後ろに下がる・・・
この撮り方ってなんだか・・とってもIFS(内的家族システム療法)で実践してきたセルフセラピーに近い!って思ったのです。
でも、それが分かった瞬間に、腑に落ちました。
35mmの画角が心地よいと思えるのは、今の自分だからこそかも知れない・・と。
それ以前では扱えなかったかも知れない・・と。
マクロレンズで写真を撮ってばかりだった頃の私は、この世界のどこにも居場所がないと感じていた自分が、この世界へと溶けて一体になれたと感じられる(愛着を見出せる)唯一の表現ツールがマクロレンズだったのかも知れません。
85mmの点焦点レンズが扱いやすいと感じられるようになったのは、人と近づくことへの抵抗が、薄らいできた時期でした。
以前はあまり好きではなかったズームレンズで撮影するのも悪くないなと感じ始めた頃は、「~~すべき!」といった、厳しすぎる自己規範が緩み始めて、「あれもあり、これもありだよね」といった柔軟性を受け入れられるようになった時期。
そして、35mm単焦点という画角がほどよく心地よいと感じる今は、互いの境界線をしっかりとキープしつつ、人や世界と繋がることに不安定感や寂しさを感じなくなってきたから。先日書いた記事にシンクロする部分も大きいですね。
hanahiroinoniwa.hatenablog.com
ほんと、ここ数年での自分自身の変化が、そのまんま、好みのレンズの変遷にぴったりと合致していて、脱力して笑ってしまいます。
写真やカメラが好きな方でも、こんなマニアックな分析をしている方って他に居るのかしら?^^;
レンズについて語る・・と言うよりは、レンズと自分の内面の変化の履歴を話す・・みたいな感じ。うわ~やってみたいな~。zoom録画して配信・・とかね。
もし居たら対談とかしてみたいですけどね^^。
(募集してみようかな~!お便りお待ちしてます。)
きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。
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写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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