わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

分かって欲しい、でも、簡単には分かって欲しくない

Sonyα7Ⅳ with Sony135㎜ f1.8 GM



 自分の胸の内を誰かに話した時、もちろん理解して欲しいとは思って話すのだけど、聴いてくれた相手の人が、「分かる~!」と相槌を打つたびに、最初は嬉しい反面、それが続くとモヤモヤしてくる・・・なんてことはありませんか?この傾向、とくに愛着に傷を持っている方は経験あるのではないでしょうか?

 

 愛着のベースである「基本的信頼感」がある方にとっては、「分かる~!」は心地好い挨拶のようなもの。けれど、愛着に傷のある方にとっては、「分かる~!」と相手が色よい対応を見せた後には、相手から放置・見放されたり、搾取されたり、服従を求められる兆候としての合図だった過去の経験が多いため、神経系が「構え!」の体勢に入りやすいんですね。

 

 また、過酷な人生をどうにかサバイブ(残存)してきたことに対する自分のプライドもあり、他人から簡単に「分かる~!」と言われることに、むしろ馬鹿にされたような屈辱を感じてしまう・・というケースもあります。

 

 ああ、だけど、だけど・・・分かって欲しいんですよね。そんな自分のことを。できれば丸ごと。可能な限り、そっくり、そのまんま。そんな相手を求めて彷徨ってしまったり、その過程で何度も、何度も、また傷ついて、それでもまだ分かってくれる相手を探すことをやめられない・・・。それと同時に、人なんてもう嫌。怖い。その気持ちも大きく鳴り響いてしまって、壊れそうな自分。この世界でひとりぽっちにしないで!そう泣き叫んでいる自分に、誰か、どうか、気づいて欲しい。この伏魔殿からどうにか脱出したい。底なし沼から這い上がりたい。助からないのなら、いっそもう人生を終わりにしたい。でも、自分でそうする勇気も、決断力もない。自死を選んだ人を、密かに尊敬さえしてしまう。その闇を孕んで、日常では穏やかにほほ笑む・・・。

 

 こうした心の闇を、かつて彷徨った経験のある私でさえ、同じような状況に置かれた方のお話を聴かせていただいても、その気持ちに完全に寄り添うことは不可能で、毎回傾聴の後には無力感に包まれます。カウンセリングや心理の援助をするこに、「生きがい」なんて多分、一生見出せない・・そんな気がします。

 

 それでもこの仕事を続けるのは、たとえ数人でも、縁あって自分と関わった方が、完全に・・とは言わないまでも、1日の中で、自分自身を穏やかに見つめたり、話しかけりできる時間が増えるだけで、少なくとも「人生やめたい」と思う回数が減り、「それでも生きよう!」と思う時間が1秒、また1秒と増えることを、今は信じられるからだと思います。その1秒がいつか1分になって、1時間になって・・・。1日になって、1ヶ月になって・・・。道のりは長くて、険しいけれど。

 

 わたしに出来るのは、そんな頼りない自分を隠さず、こうして正直に、ただ歩き続けること。この頃、強くそう思うんです。

 

 

きょうも最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき

 

 

 

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