「オールドレンズ」に興味はあるけれど、カメラボデイに専用のアダプターが必要だったり、マニュアルフォーカスで撮影しなくちゃいけないみたいだし、コスト面も技術的にもなんだかハードルが高そう・・・。
そんな風に思っている一眼カメラ(レフ機、ミラーレス共に)ユーザーの方に、今日は、今使っているレンズを”オールドレンズ風”にしてくれる、面白いフィルターを2つご紹介します。
っと、その前に、実際に本物のオールドレンズで撮影した写真を先ずは御覧ください。
上の写真は Contax planar 50mm f1.4 MMJ にて撮影した写真です。オールドレンズの特徴として、一番多く見られるのは、逆光時の滲むようなハレーションやゴーストだと言われています。歩道橋の手すり部分に反射している光が、ふわっと発光しているのがお分かりでしょうか?でも、他の部分を見てみると、ピントが合っている右端の手すり部分はキリっとシャープな写りをしています。
では、逆光ではないシーンではどんな写り方をするかと言うと、コントラストが柔らかめで、ふわっとした感じ。
「オールドレンズ」で撮ってみたい!と言う方は、このような面白い光やふんわりしたドリーミールックを楽しみたいという方が多いような気がします。
ここでマニュアル撮影に慣れている方には、玉ボケの面白さでポピュラーなヘリオスや、安価で入門レンズとしてぴったりなスーパータクマーなどをお薦めするのですが、
良いレンズの判別や、マニュアル撮影の原則にまだ不慣れな方には、正直、マウントアダプターの購入の煩わしさも含めて、あまり積極的にお薦めはできません。なぜなら、普段、絞り優先モードやプログラムオート撮影がメインの方にとって、ピントをいちいちマニュアルで合わせることほど、面倒なことはないからです。^^;
そこで、今回おススメしたいのが、冒頭でもご紹介した、2つのフィルターです。
先ず初めが、NiSiのブラックミストです。
(リンクは72mmですが、自分のレンズ口径に合わせたサイズを購入してくださいね。)
Batis 40mm f2 CFで撮影した写真ですが、NiSiのブラックミストの1/4を装着して撮影しています。
西日に向かっての逆光での撮影となっています。F値はなんと2。このレンズの最大解放値で撮影しています。
このフィルターの特徴は、逆光時に光を柔らかく拡散してくれること。影の部分を持ち上げてくれる一方で、コントラストを押さえてくれるので、写る画は、シネマテイックな雰囲気で仕上がります。
夕日のハレーションのふんわり感と、緑のゴーストが出たことで、面白い画となりました。でも、それ以外の部分はクリアな描写です。わたしはブラックミストの光の拡散の塩梅がとても好みです。(ちなみに、今日の一枚目の鯉の写真も、ブラックミストで撮っています。)
このフィルターよりも、より全体をふわっと仕上げたい!という方には、次にご紹介する同じくNiSiのAllure softがおススメです。
ピントが合っている手前の花以外は、とろけるようにボケて光が柔らかく拡散しているのがお分かりでしょうか?こちらのフィルターの場合、とくに逆光撮影ではなくても、どことなくノルタルジックなボケが楽しめることが特徴です。
この蝶の写真もallure softフィルターを付けて撮影した写真です。ひと昔前のソフトフィルターだと、絵がぼんやりしてしまうのが難点でしたが、最近販売されているものは、シャープネスはある程度保たれているのが嬉しいです。
そもそもBatis 40mmは、コントラストが高く、同時にしっとりした鮮やかな色味が魅力のレンズです。例えばノーフィルターだと上のような感じです。↑↑↑箒の一本一本の線の描写のクリアさがたまりません。こういった性質の被写体には、フィルター類は邪魔になるかも。
もし、「オールドレンズ」に興味はあるけど、マニュアル撮影をし続ける自信がないとか、コストパフォーマンスを考えると、何となく手が出せない・・と言う方は、お手軽なフィルター撮影から始められても、オールドレンズライクな画作りは十分楽しめると思いますよ^^。ぜひお試しくださいね。
☆きょうも最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
写真家・認定心理士,産業カウンセラー
さとうみゆき
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写真を眺めてほっと一息^^