わたし歩記-あるき-

心と向き合う写真家の学びの記録*

「これぞ、私!」に憧れ続けた日々

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 「これぞ、私!」。他人に何と言われようが、「だから何?だって、これが私なんだもの!」と、飄々と言ってのけられるような人になってみたいと、ずっと思って生きてきました。

 

 心理学ではこれを「自我同一性=アイデンティティの確立」と呼び、エリクソンの発達心理学によれば、ヘルシーな心理発達を遂げた人であれば、青年期から成人期初期にかけ、遅かれ早かれ、この状態に達すると言われています。

 

 でももし、何らかの理由でヘルシーな心理発達が阻害された場合、「自我同一性の拡散=アイデンティティの混乱」がおき、その人は、「自分が自分である感覚(自分が何者であるか)が分からない」、「自分が何を望み、何をどうしたいと思っているのかが分からない」と言った生きづらさを抱えてしまうことになるのです。

 

 わたしは花が好きでよく写真に撮るのですが、撮りながら、「梅は梅」、「バラはバラ」だと一寸の迷いなく咲いているんだろうな、いいな、羨ましいな・・と思っていました。真実の自分の姿を知って、とにかく早いところ「梅なら梅」、「バラならバラ」になりたいと思っていましたし、そうなれた時こそが、自分に自信が持てる時なのだろうと疑っていませんでした。

 

 多くの愛着スタイルに傷を持つ方たちがそうであるように、わたし自身、ここに存在する自分は自分でしかないことを知りながらも、「ここに居るのは一体誰?」と言った心許なさをずっと抱えてきました。だからこそ、終わりなき「自分さがし」を、もはや憑りつかれたようにしてきたように思います。しかしながら、探しても、探しても、「これぞ、私!」なるものには、出会えないどころか、お金と時間を浪費するばかりの年月でした。

 

 

 そんな憧れ続けた「これぞ、私!」の概念が、「あれ?ひょっとしたら違っていたかも知れない?!」と変わり始めたのは、大学の講義や専門医による、愛着障害や、発達性トラウマ、複雑性PTSDの学びを受けてからでした。

 

 

 先ずわたしが「そうだったの!?」と目から鱗だったのは、愛着に傷のないヘルシーな心理発達を遂げた方たちと言うのは、”究極の多重人格である”という概念でした。

 

 例えば「相手によって態度を変える人って信頼できないよね」なんてよく言いますが、警察官に対する態度と、露店のおっちゃんに対する態度が同じってちょっと考えられないですよね?とまあこれは極端な例ですが、親友に対する物言いと、今日知り合ったばかりの人に対する口の利き方・・・これ、まったく違うと思います。

 

 ヘルシーな方たちと言うのは、違う対応が出来る副人格を複数持っていて、状況によって使い分けており、しかも、ここが一番重要なのですが、その無数の副人格同士が、反発することなく、途切れなくなめらかに繋がって円環を形成しており、かつ連携を取ってその人のシステムの中で働いている。ゆえに、態度がバラバラに見えない。一方、そうでない方は、副人格のバリエーションが少ないため、トゲトゲしており、それぞれの副人格の連携もアンバランス。

 

 

 つまり、わたしが望んでいた「自我同一性」は「梅なら梅!」という状態だったのですが、エリクソンのいう健全な「自我同一性」は「梅もバラも桜もタンポポもスミレもある。でもね、それらはどれも全部私なの!」という状態だったわけです。むしろ、「梅なら梅!」を目指すというのは、自身のシステムに偏りを生みますから、生きづらさだけがどんどん増していくことになるのです。

 

 

 そのことが分かってからと言うもの、それまでの「自分さがし」へのアプローチは、一切やめました。その代わりにしたことは、先ほども述べましたが、自身の中にある副人格との関係回復と連携を促すアプローチです。それが見事にカタチとなっていたのが、昨年から学び始めたIFS(内的家族システム療法)です。今現在、中級の学びの真っ最中ですが、ロジカルに、かつ、共感的に対峙できるこのセラピーには本当に助けられていますし、以前の私と同じように、「自分さがし」の努力の方向を間違えている方にとっては朗報だと感じています。

 

 

 とは言え・・。「梅は梅」、「桜は桜」みたいな”とがった”在り様の方を、魅力的だなあと感じている私がいることも否めません。そこに「苦悩」がある場合もありますが、偉大な芸術家などは、皆、そこを抱えながら大成していきますものね。

 

 

 わたしはようやく、

「梅もバラも桜もタンポポもスミレもある。でもね、それらはどれも全部私なの!」

 

という滑らかな円環の輪郭(まだうっすらだけど)を、楽しめるようになりつつある・・と言ったところです。

 

 

きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき

 

 


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