わたし歩記-あるき-

*心理士を目指す写真家の学びの記録*

本当は同じ場所にいる

 自己肯定感を「高める」とか「上げる」とかいったフレーズ、または、自己肯定感を上げる方法などとネットで検索すると、それこそ数えきれないほどの情報が飛び込んできます。

 

 かく言うわたしも、かつてはそれらを何百回検索し、その内何十回、それら関わる講座やらセラピーやらに出向いたか、もはや数えきれないほどです。^^;

 

 ですが基礎から心理学を学んだおかげで、この「自己肯定感」という言葉について客観的に向き合っている内に、ずいぶんとこの言葉の誤った概念に振り回されていたんだなあ・・と感じるようになりました。

 

 そもそも、「自己肯定感」というのを「上がる」だとか「下がる」、「高い」とか「低い」といった比較で測る行為自体が間違っていたのです。

 

 

 「自己肯定感」とは「在ること」それ自体への「肯定」です。哲学的でちょっとわかりにくいので、言い換えますと、関係性の優劣だとか自分が正しいとか正しくないといった土台から発生する自信的なものではないということです。

 

例えば画にしてみると、こんな感じ・・・・↓
(絵心ないのはお許しください^^;)

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同じ場所に立っているAさんとBさん

 

 

同じ場所に立ってるAさんとBさんがいます。いまこの瞬間に、記事を読んでくださっているあなたの目にもこの2人のイラストが見えていますよね?^^3人、いませんよね?(いるよって方は、なるべく早く専門機関へご相談くださいね^^;)この、何人にも替わらぬ唯一絶対的な実存性、それが「自己肯定感」です。というか、ただそれだけのことなんですね。

 

この「自分はここにいる」って絶対感を認識できている人は、過剰な攻撃や防衛等でそれを証明する必要はそもそもないのです。

 

でも、その絶対感を揺るがしてしまうのが、「自己否定」です。

 

「自己否定」の状態と言うのは、

 

「わたしは、ここには居ないんだよ!」
「わたし、居るはずないよね?!」
「いないの!絶対にいないの!」
「だって、わたしは~~~なんだもの!」

 

と、それを証明するために、穴を掘っているようなものです。

↓  ↓  ↓

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自己否定という穴を掘ったAさんと以前と変わらないBさん

 

 

 自己否定という穴を掘ったAさんからは、以前と全く同じ場所にいるBさんが、自分よりずっと高い場所にいる”ように”見えます。羨ましいな~、あんな風になりたいな~の瞬間です。それがAさんにとっては「自己肯定感」が下がったと感じられる状態です。この時に誰かに、「自己肯定感を高めましょう!」と言われたらどうでしょうか?「はい、そうしたいです!」ってなりませんか?
本当は、Bさんのいる場所(自己肯定感の土台)は以前と何ら変わっていないし、これからだって微塵も変わらないのにです。

 

 

 さて、火が付いたAさんが次にやってしまいがちなのは、危険な「もり土」堆積への道です。

 

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もり土をしたBさんと以前と同じ穴にいるAさん

 

 最初にも書きましたが、「自己肯定感」は「上げる」ものでも「高める」ものでもなく、「在ること」それ自体への「肯定」です。ですから、ただ「自分はいま、ここに居る」そう思えるだけでいいのです。では、そうするためにどうすればいいのかと言うと、「自己(存在の)否定を止める」ほんと、それだけです。いま、この瞬間、「頭」ありますよね?「目」ありますよね?「鼻」ありますよね?「手」ありますよね?「足」ありますよね?「自己肯定感」って、ほんと、それだけのことなんです。

 

 

 でも、「自己肯定感」を上げよう!高めよう!というセミナーやらセラピーに行くと、そこに「自分を好きになる」とか「自分を愛してあげる」と言った、実に抽象的なオプションがついてきちゃう。これ、全部、「もり土」です。この「もり土」の上に居る(ように見える)人がまた特別にキラキラして見えてしまうのが良くないんですよね・・・^^;。そしてそこで教えられるのは決まってこの「もり土」をどう「盛るのか」の方法だったりする。「穴を掘るのを止めるだけでいい」なんて言ってくれる場所ってそうそうなかったりします。悪くすると、誰かが堀った穴から排出された土をそのまま自分の「もり土」として使っちゃってるようなカウンセラーやセラピストがいる。わたしもだいぶ「もり土」を提供する側だったなあ・・と内省し振り返っています。

 

 

 もしあなたが「自己肯定感」が低いと思っていたり、誰かに「あなたは自己肯定感が低いね」と言われたとしたら、下の図をもう一度思い出してください。

 

 

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 「自己肯定感」というのは、ただこれだけのこと・・なのだと。

 

 

そして、この土台の元に構築されていくのが、「自己効力感」であり、「自尊感情」です。自己肯定感は上りも下がりもしません。下がったような気がしたら、先ずは、ただそこにいる「実存」としての自分自身を確かめてくださいね。

 

 

 

 

きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき