わたし歩記-あるき-

*心理士を目指す写真家の学びの記録*

目に見えない世界が身近になった10年

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 昨日は東日本大震災から10年でした。リモートワークの夫と、地震が起きた時間に黙禱をし、その後程なくしてわたしは、父が入院しているため、家でひとり、日々を不安の中で過ごしている実家の母に電話をかけました。先ずは、いま、自分にできることから、身近で、心を大きく揺さぶられている人に対して、しっかりと確実に寄り添うこと、大きなことではなく、改めてそこからはじめたいと思いました。

 

 

 この10年と言うのは、それ以前の人生観が大きく変わったのと同時に、死生観、つまり、「目に見えない世界」に対する私たちの価値観もかなり変わったように思います。昔は「魂の望み」なんて口走ったものなら、どこぞの怪しい新興宗教の勧誘か何かではないか?と訝られたものですが、いまとなっては、個人の「生き方」を語ろうとするときに「たましい」は避けては通れないフレーズになりました。またAIが日常生活に当たり前のように流入しはじめたことで、それまで一般人にとって未知の領域だった人間の「脳」のしくみの知識を誰もが簡単に得て利用できるようになりました。ほんとうに凄まじい10年だったと思います。

 

 

 先日、昨年の秋ごろから毎日更新を楽しみにしていたあるオンライン小説が最終回を迎えました。

 

note.com

 

小咲ももさんの『天使さまと呼ばないで』と言う小説です(全67話)。

 

 

あらすじをざっくりと説明すると、ハンドメイド好きな平凡だった主婦が、ひょんなことから「スピリチュアル教祖」として祭り上げられていく・・と言うお話です。著者の小咲さんは、ご自身の経験や取材をもとに、「共依存」や「支配」、「洗脳」と言った精緻な心理学的視点からこの小説を書かれているのですが、その描写のリアリティは圧巻、脱帽です。そして、この小説を読むことで、ある種カタルシスが起きる方も多いのではないかと思うのです。「目に見えない世界」との関り方に人生を翻弄された主人公ミカの生き様は、言ってみれば「目に見えない世界」との関わり方の過ちが生んだ「負の遺産」の象徴であるように思えました。

 

 

 正直に告白すれば、わたしは小説の中に登場するすべての人物の立場を(程度の差こそあれ)現実生活で経験してきました。「目に見えない世界」と言う不確実性を前に、誰もが小説の登場人物たちの立場に簡単に陥ってしまう可能性があること、それを謙虚に感じながら読んでみると一段と面白く、そしてシュールなパラレル小説だと思います。

 

 

 私たちは今後、どのように「死生観」や「目に見えない世界」と関わってゆくのか?改めて身が引き締まる思いがします。

 

 

 

きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき

 

 

 

 

写真を眺めてほっと一息^^  

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