わたし歩記-あるき-

*心理士を目指す写真家の学びの記録*

母が父と逢えるようになりました

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 県内のコロナ感染者数が落ち着いてきたと言うことで、昨日から個室に入院している患者のみ、配偶者と面会ができるようになりました。ただし、面会時間は週に1回、5分まで。面会者はマスクを二重にし、さらに病院指定のフェイスシールドを着用と言う厳重規則つきです。そんな状況ですから、県外に暮らす家族はまだまだとても面会には行けなさそうです。

 

 

 早速久しぶりに父に会いに行った母に、「どうだった?お父さん、お母さんに逢えて嬉しそうだった?」と訊くと、「もう、いやになっちゃった。」となんだか浮かない返事。理由を聞くと、納得でした。当然ですが、父は母の来院をとてもとても楽しみに、心待ちにしていたようでした。そこに嘘はありません。ただ、5分と言う制限時間は、父のたまりにたまっていた「感情」を一直線に「歓び」にまで昇華するには短かすぎたのです。開口一番、父が母に放ったのは、「もう、帰っていい。帰れ。」と言う言葉でした。それを聞いた時、わたしは切なくて泣きそうになりました。父は、どれだけ母に会いたかったか、どれだけ毎日ひとりで寂しく心細かったか。その想いが集約されたのが、「もう、帰っていい。帰れ。」なのです。でも、母にだって母の想いがあって、言い分があって、父の気持ちを慮ろうとするけれど、素直に承服する余裕がその時はなかったのでしょう。そのやるせない思いを、延々わたしにぶちまけました。そして、言いつくし、落ち着いたのを見計らって電話を終えました。

 

 

 「週に1回、5分なんてかえって欲求不満が残る。もう行きたくない。」と母は零しましたが、きっとそれでも今週も行くのでしょう。父も、「帰れ、もう帰れ」と口では言いながら、「顔が見たい、気持ちを吐き出したい」と思っているはずです。そして、いま、わたしたち子どもに出来るのは、目の前の「親」と言うよりは、互いの歴史を積み重ねてきたこの「夫婦」の底力を信じて、気持ちに寄り添いながら、話を聴きながら、支えること・・そう思っています。

 

 

 

 

きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき