わたし歩記-あるき-

*心理士を目指す写真家の学びの記録*

死の無い死~家族の病がもたらす影響~

f:id:miyuki_sato:20210129202035j:plain

 

 最寄り駅の前に1本だけある寒桜が今年も麗麗と咲きはじめました。嬉しかった。
いま抱えている憂いを一瞬でも洗い流してくれたかのようで。撮りながら、ふと、久しぶりに再会した恋人を、何度も何度も抱きしめるような境地でした。

 

 

 来週の火曜日に父が再び転院することになりました。どうやらここで放射線治療は一旦お休みとなり、骨折した脊髄のリハビリに入るようなのです。それにしても入院してから3週間の間に2度も転院することになろうとは・・・。コロナ病床の安定的な確保のためには仕方がないこととは言え、病人への負担を考えるとどうにもやりきれない思いです。


 父のガンについて、母、わたし、妹、それぞれが現実を受けとめ、冷静さを取り戻しつつある今、事態は”次の段階”へと進んでいるのを感じています。そのひとつが、妹の”進退問題”です。妹は諸々あって、現在独身で15年前に実家から半ば飛び出すような形で上京しました。(わたしはそのころアメリカに居ました。)当時はまあひと悶着もふた悶着もありましたが、今となっては両親も彼女の生き方を渋々認め、今に至っていたのです。

 ところがここへ来て今回の父の入院です。父も母もこぞって妹に、「いい加減、こっちに戻ってきなさい」と猛烈なプレッシャーをかけ始めました。妹にしてみれば、この15年必死に東京で頑張って来た意地もある。さりとて、弱った両親を見捨る気など毛頭ないわけで、その葛藤の激しさたるや言葉にならないものがあるのでしょう。今日のLINEには、「だいぶあきらめがついてきたけど、でもやっぱりどうしても割り切れない」と、 読んでいて苦しくなるほどの言葉が並んでいました。

 

 

  いま一番辛いグリーフを抱えているのは、病気である父にはちがいないのですが、グリーフの中には「Deathless Death=死の無い死」と言って、仕事を失ってしまうことや、家を失ってしまうことや、立場を失ってしまうことによるグリーフも含まれています。

 

 家族のひとりが抱いたグリーフが、まるで”ドミノ倒し”のように他の家族にもじわじわと及んでゆく・・・。わたしたち家族にとって、どんな選択をすることが、最善となるのか?これからがいろいろな意味で正念場となりそうです。

  

 

 

 

 

 きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき