わたし歩記-あるき-

*心理士を目指す写真家の学びの記録*

我が家で起きている不思議現象と戻ってきたお金の話

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犬を飼っている(いた)方たちのブログを読んでいると、その犬が亡くなった後、部屋の中にもう居ないはずのその仔の気配を感じたり、首につけていた鈴の音がした・・・なんて話をこれまでかなり見聞きしてきました。

「たとえ幽霊でもいいからベルにもう一度会いたい!」夫もわたしも見送ってからと言うものその一念でしたが、残念ながらそんな機会には恵まれず、初七日も過ぎてしまったある日のこと。

 

近所のドラッグストアに行き、買い物を済ませて帰宅したわたしに、夫がおもむろにこう尋ねたのです。「忘れ物でもしたの?いったん家に戻ってきたよね?」。答えはもちろん「NO」。今帰ってきたところで、戻ってなんていないと告げると、「おかしいなあ・・。玄関のドアが開いた音がしたんだよ。」と首を傾げるのです。我が家の玄関には数本のガラスの棒を束ねたようなドアベルがぶら下がっており、ドアが開くと同時に高音で「シャラシャラシャラ・・」と言う音色が響き渡ります。夫はその音が確かに聞こえたと言うのです。「疲れているんじゃない?気のせいだよ。」と夫には告げ、その時はこの件を終えました。



ところがまた別の日、今度は夫が外出し、わたしが家で留守番をしていた時のことです。予定の帰宅にはだいぶ早い時間に、玄関のドアが開き、ドアベルの音が鳴ったのを聞いたわたしは、「おかえりー!早かったねー!」と玄関に向かいました。ところがそこには誰もいません。さすがにこれには怖くなり、「まさか侵入者がいるんじゃないでしょうね?!」と、1階の部屋をびくびくしながら隈なく見て回りました。(我が家は日中を過ごすリビングが2階と言う構造です。)幸い、危惧したようなことは何も起きていませんでした。

 

夫の帰宅後、さっそくこの話をしたところ、「ベルが部屋を出入りしているんじゃないか?」と言う考察に行きつきました。もちろんそれが、どんなに”非科学的”な考察であるのかは百も承知の上です。でも、そうとしか二人とも思えなくなっていました。

 

 

更に話はこれで終わりませんでした。今度は二人一緒にリビングで仕事をしていた時のこと。今度はしっかり閉めたはずのリビングの扉がカチャリと開閉の音をたてたのでした。「きこえた?」「うん、きいた。」「わたし、さっきトイレの後、扉閉めたよ?」「だよな?」。頷き、 私たちは、それ以上もう語ることを止めました。他人が聞いたら気のせいだと思われることだと分かっていても、もはやそれは「ベルだ!ベルは近くに居る!」と言うことを二人とも疑っていなかったからでした。 また心理学を学んでいる身としては、「これが、所謂ナラテイブアプローチ*なのかも?」と言う好奇心もありました。(*ナラテイブとはクライエント自身が出来事をどのように見ているのか?をその人が紡ぐ独自の物語と見なし、その物語にカウンセラーが丁寧に伴走することで傷を癒していくと言うアプローチのことです。)

 

 

次にお話することは、それこそわたしの”ナラテイブ”と思ってお読みいただきたいのですが、それはベルのおかげで、あるお金が戻ってきたと言うお話です。

 

先週、金曜日の朝のことでした。
普段であればNHKの朝ドラを見終わった後は、自宅でのリモートワークの準備に入るために忙しなく支度を始める夫が、なぜかその日に限ってだらだらと民放の情報番組を何かぶつくさ文句を言いながら観ていました。キッチンで洗い物をしていたわたしは、「どうしたの~?何をそんなに怒ってるの~?」と言葉を投げかけました。すると夫は心から軽蔑すると言った口調で、「仔犬の育児放棄が増えてるらしいぞ!ふざけんなだよな!捨てるなら飼うんじゃねえよ!馬鹿なのか!犬はファッションでもアクセサリーでもねえんだよ!そう言うやつは死んで地獄に落ちろ!くそ!」と吐き捨てたのでした。そんなことを聞いてはわたしも黙ってはいられません。「何それ!」と急ぎテレビの前へと走ったのですが、ニュースはちょうど次のトピックに切り替わってしまったところでした。「あーあー。終わっちゃったか・・・」残りの洗い物を終わらせようと踵を返し、キッチンに戻ってゆこうとするわたしの耳に、あるフレーズだけがくっきりと飛び込んできました。そのテレビの声はこう告げたのです。

 

 

「ビットコインがいま高騰中と言うことで・・・」

 

 

 

今からもう4~5年ほど前の話になります。一時深く関わっていたビジネスコミュニテイがありました。そのコミュニテイメンバーの中におひとり、株式投資のプロの方がおり、当時流行っていたビットコインをはじめとする”仮想通貨”についてのセミナーを受ける機会があったのです。ここで今のわたしがその場に居たら、「投資こそ素人が手を出したら絶対にダメな界隈!自ら投資や金融について勉強する意思がないのなら、やめておきなさい」と全力で諭したことでしょう。けれど、その頃のわたしは”新しい時代の経済”だとか”未来のお金の在り方”なんて上辺の言葉に踊らされ、物事の本質を、自分の頭で分析・考察し導き出す筋力が全くありませんでした。「おもしろそう!」と言う感覚に任せることこそが生き方の正義だと信じていたあの頃のわたしは、つまりただの世間知らずの「お馬鹿さん」でした。

 

 

結局セミナーを受けたわたしは、そこそこまとまった金額をビットコインにつっこみました。「とにかく今、これを持っておくことに意味があるから」と言う言葉を鵜呑みにし、いったん売買を行った後は、専用サイトにログインすることもほぼなく、1年くらいが過ぎたある日のこと。
世の中の金融ニュースは仮想通貨のブームから一転、ビットコインの大暴落のニュースに切り替わっていました。訴訟問題なども起きていたことも記憶に新しいと思います。久しぶりにサイトにログインし自分の口座を見たわたしは愕然としました。なんとそこで見たものは、以前は6桁あった残高の数字が3桁に変わっていた事実でした。あまりのショックに、それ以降サイトにログインをする気すらまったくなくなってしまいました。アカウントを解約しようにも、3桁の残高ですから返金の手数料を差し引いたら残りは1桁かも知れなかったから。

 

 

それから2年の月日が経ちました。ベルはもともと持病持ちの子でしたから、薬に検査と毎月の医療費はかなりの額でした。そこへ来て、更にターミナルケアのための高度な治療が始まり、最終的には月に「〇十万」の単位で家計から支払いが発生していました。それでも夫もわたしも、ベルが少しでも共に長く生きられるならと運転資金を最大限に切り崩し治療に当たっていました。とは言っても、早晩限界は来てしまうもの。来年大学に支払う予定だった学費資金もいよいよ治療に当てることになりました。大学なんて行けなくなってもベルの命の方が私たちにとっては大切でした。

 

幸い、負債までは負うことはなく、ベルは天国へと旅立ってしまいましたが、我が家の家計は発足以来の非常に淋しい状況となってしまいました。でもまあ、身の丈以上の贅沢をしなければ、普通に幸せに暮らしていけると気持ちを切り替えて過ごしていた矢先にそれは起きました。

 

 

「ビットコインがいま高騰中と言うことで・・・」

 

 

そのフレーズを耳にした直後、なぜか咄嗟に「あのサイトにログインしなければ」と思いました。とっくに忘れてしまったURLやID、パスワードを過去のメールを辿り必死に思い出しログインすると、そこには信じられない光景がありました。
なんと、預け入れた金額以上の数字が並んでいるではありませんか。これなら来年の学費は楽に工面することができます。信じられずに一度ログアウトし、再度ログインし直してしまったほどです。

 

 

改めて経済ニュースをリサーチすると、世の中の情勢が変わり、コインの「買い」が進んだことによる効果なのだと判明しました。そして評論家によれば、しばらくはこの傾向(高騰)が続くだろうとのことでした。けれどわたしは直ぐに日本円に替え、銀行口座への振り込み手続きを取りました。そしてアカウントをクローズしました。これでようやく、過去の自分に「もう自分を責めなくていいよ」と言ってあげられる気がしました。

 

 

夫もリアルタイムでこの解約劇を見ていました。すべての手続きが終わった後、二人とも考えていたことは同じでした。

 

 

「ひょっとして、ベルがお金を取り戻してくれたんじゃないかな?」

 

 

そんなこと、常識で考えたらあり得ないに決まっています。でも、あの時、もし夫が「仔犬の育児放棄」のニュースに怒っていなかったら、わたしがビットコインの高騰について知ることは恐らくなかったと思うのです。

 

 

「やっぱりベル、絶対に近くをうろうろしているよね?」

「もしかしたら、ベルからの恩返しなのかな?」

 

 

近頃は、見えないベルの姿を感じる出来事があるたびに、私たちがあまりにも不甲斐ないからベル天国に行くに行けないのかもねえ・・などと夫と笑い合える時間が少しずつ増えてきています。

 

 

 

 

きょうも、最後までお読みくださり
ありがとうございました^^
さとうみゆき