わたし歩記-あるき-

心理カウンセラーでもある写真家のブログです

父と癌

慌ただしい帰省でした

帰りの中央高速道から見た富士山 4月の末から実家に帰省し、渋滞をかわすようにして、慌ただしく東京に戻ってきました。気温が低かったせいか、行きも帰りも中央高速からは富士山がくっきり見えました。この時期にしては珍しいことです。 旬のたらの芽とコシ…

父の癌が再発しました

今日母から、寛解期だった父の癌が再発したことを正式に知らされました。 4月の半ば、「下半身が少し痺れるのと、掌が黄色い気がする」という父の訴えを受け、病院での精密検査が行われました。先に分かった泌尿器科以外の検査数値には、さほど問題は見つか…

次のフェーズへの予感

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新春のお慶びを申し上げます

2022年、明けましておめでとうございます。穏やかなお正月をお迎えでしょうか? わたしは、2年ぶりに実家でのお正月を過ごし、2日に東京に戻りました。昨年は、新年早々、父が突如、下半身麻痺で倒れ、そのまま入院となりました。ガンが脊髄転移していると分…

それから・・・

ロイヤルブルーの朝顔 帰省してから2週間が経ちました。それから・・のことを、今日は少し話そうかなと思っています。 hanahiroinoniwa.hatenablog.com 東京に戻ってからしばらくの間、なんだか”ぽかん”としていました。この”ぽかん”な感じを何と言って説明…

生きる希望をもたらす目標はすべて尊い

帰省している間、父と語らいながら、何度か胸に熱いものがこみ上げて来ては涙しそうになったけれど、父から「もう死にたいと思ったことがあった」と告げられた時さえ、わたしは泣きませんでした。恐らくこの時のわたしは、娘の顔ではなく、傾聴者の顔になっ…

帰省してはじめて知った乳児期の成育環境

今回の帰省で思いがけず、自分の乳児期の状況について知ることができました。乳児期というのは、0歳~2歳くらいまでを指しますが、この時期の記憶というのは、親や祖父母、親戚等からかいつまんで聞くくらいで、よほどでなければ、はっきりとエピソードとし…

1年ぶりの帰省、そして父の悲嘆

今日の午後、久しぶりに帰省した実家から東京に戻ってきました。道中は爽やかな秋晴れに恵まれ、幸せなひとときでした。 1年ぶりに再会した両親とは、どちらともなく両腕を広げて抱き合いました。もちろん普段はそんなことはしないのですが、言葉にしようと…

実家に帰省できることになりました!

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階段の手すりと父の生きがい

「階段に介護用の手すりをつけたいってお父さんが言い出したんだけど・・・」 7月の末、そう母から相談を受けた時、わたしは「そんなのダメだよ!」と即座に反対しました。以前も書きましたが、ガンの転移で脊髄骨折をした父は、現在は車椅子生活。自力では…

どうしてそれを30年前に言ってくれなかったの?

これまでずっとわたしは親にとってどうやら「親不孝娘」だったようです。ことあるごとに、「みゆきは本当に親不孝」とよく言われてきました。 例えば・・・ 「これからって時に、ピアノを辞めるだなんて親不孝」「そろばん、もう少し頑張れば段が取れたのに…

ようやく父とLINEで繋がりました

hanahiroinoniwa.hatenablog.com 5月の末に実家に送ったタブレットでしたが、県内に暮らす従姉夫婦にWi-Fiを繋いでもらってからも、端末の設定不備が発覚し、本体を一旦実家からわたしのところに送り返してもらうなどし、本格的につながったのは、6月に入っ…

死の質(Qualitiy of Death)

父が退院してから1週間が経ちました。そして奇しくも今日は父の誕生日です。お祝いの電話をしましたが母曰く、この1週間は訪問介護のスタッフさんをはじめ、リハビリ担当の方の出入りも多く、怒涛の1週間だったそうです。加えて、自力での排泄や歩行が全くで…

スピリチュアルケアの学び

hanahiroinoniwa.hatenablog.com 前回の「グリーフケア」に続き、今回の傾聴の講座のテーマは「スピリチュアルケアにおける傾聴」でした。昨今「スピリチュアル」という枕詞を聞いただけで、「霊感・占い・オーラ」と言った目に見えない世界による何某かを思…

これからのビジネスは福祉領域との連携が欠かせないと思う

昨日の夕方、落ち着いた頃を見計らって実家に電話をかけました。すると真っ先に電話に出たのは、母ではなく父でした。おそらくわたしや妹から電話が来ることを見越して、枕元に子機をあらかじめ控えていたのでしょう。「おかえり」と声をかけると、「いろい…

母の本音と父の退院

今日の午後、父が退院して5ヵ月ぶりに自宅に帰ってくることになりました。昨日は今後の生活で必要となるベッド、ポータブルトイレ、お風呂用の椅子、車椅子用の玄関スロープが届き、また主な生活スペースとなる一階には天井と床に手すり代わりのポールが所狭…

母の心の状態

一昨日、母の誕生日だったので毎年そうしているように、朝一で電話をかけると不在。「こんな早くから家に居ないなんて変だな・・」そう感じてメールをすると、ほどなくして母から、「いま、病院なの。ちょっと調子が悪くて。」とだけ返事がきました。主語が…

父の退院が決まりました

前回の更新から気づけば1週間近く経っていました。今年度の大学の学びが軌道に乗り始めたのと、仔犬の世話に追われるのとで、1日があっと言う間に過ぎていきます。いまとにかくレポート課題がハードで、「書く」体力がそちらにぜんぶ持って行かれてしまうん…

意外と知られていないポストカード宛名面のルール

八重桜が見ごろです 父が入院して以来、お見舞いに行けない代わりに、2日おきにハガキを書いては出しています。文面は特に込み入った内容と言うわけでもなく、わたしが撮った写真を印刷し、余白部分に桜が咲いただとか、散歩中に面白い場所を見つけた等の、…

父が回復室に移りました

近所の公園の八重桜 先週、父がそれまで入院していた集中治療室から、回復室と言って同病院敷地内にあるリハビリ専門病棟へと移りました。これにより、通信電波が有効になったため、部屋からの電話連絡が家族側からも出来るようになりました。 3ヶ月ぶりに父…

1年前の今頃のこと

去年の桜 この週末は春の嵐やら心理学講座やらで外出せずにほぼ在宅で過ごしていました。今日は空気感ががらっと変わって穏やかな月曜日です。なんだかほっとします。 東京では桜が開花したそうですね。先日二輪草を見つけた時に「今年は早いなあ・・」と思…

目に見えない世界が身近になった10年

昨日は東日本大震災から10年でした。リモートワークの夫と、地震が起きた時間に黙禱をし、その後程なくしてわたしは、父が入院しているため、家でひとり、日々を不安の中で過ごしている実家の母に電話をかけました。先ずは、いま、自分にできることから、身…

父の歩行練習がはじまりました

今日から父の歩行練習が始まったと母からメールが届きました。それまでは入院している個室でベッドの上で正座をしてみたり、歩行器につかまって立つ座るを繰り返すなど、実際に歩幅を前に進める動作には至っていなかったのですが、入院して2か月、ようやく、…

母が父と逢えるようになりました

県内のコロナ感染者数が落ち着いてきたと言うことで、昨日から個室に入院している患者のみ、配偶者と面会ができるようになりました。ただし、面会時間は週に1回、5分まで。面会者はマスクを二重にし、さらに病院指定のフェイスシールドを着用と言う厳重規則…

悩ましい大学の履修登録

一昨日から来年度の大学の履修登録が始まりました。3月1日までに最終決定を済ませなければいけません。これがサクサク決まるかと思いきやそうでもなくて、毎日のように「でもやっぱり、あっちはやめてこっちにしようかなあ~」とまあ、我ながらなんて優柔不…

他人事から人間事へ

散歩中、小さいけれど確かな春萌えを感じて嬉しくなりました。 * 「お父さん、もしかしたら私たちに止めている情報があるかもしれない。どうも肝心な情報だけが降りてこない気がする・・・」 母から妙なメールが来たのは一昨日の夜のこと。父の話では、今回…

気づけば8050問題のど真ん中に居た!

父の介護のため東京から実家に帰る帰らないの問題勃発以来疎遠になっていた妹と、思いがけないことがきっかけでまた連絡を取れるようになりました。一昨日の夕方、珍しく家の電話に妹からの着信があり、ずいぶんと慌てているので話を聴くと、どうやらアパー…

予期悲嘆について

今日から2月。午後、朔日詣に氏神様にご挨拶をしてきました。天満宮だけに受験生と親御さんと言ったペアが目立ちました。深々と祈りをささげる後ろ姿に「がんばってー!」と心の声を届けずには居られませんでした。 1月23日を最後に、父が倒れて以来、毎晩の…

死の無い死~家族の病がもたらす影響~

最寄り駅の前に1本だけある寒桜が今年も麗麗と咲きはじめました。嬉しかった。いま抱えている憂いを一瞬でも洗い流してくれたかのようで。撮りながら、ふと、久しぶりに再会した恋人を、何度も何度も抱きしめるような境地でした。 来週の火曜日に父が再び転…

”共通言語”を知ることの大切さ

今週火曜日に転院した父は、早速その日の夜から放射線治療が始まったとのことでした。 幸い、今のところ副作用も出ておらず順調に治療計画が実行されているようですが、今度の病院では個室ではなく大部屋のため、日頃から神経質だった父には、身体が不自由な…